■■ 4月24日(土) ■■

 
■都道府県のぼり旗で国体ムード盛り上げ・市内小中学生が特色を手書き
今秋開催される三重とこわか国体・とこわか大会に全国から訪れる選手や関係者等を歓迎する手書きの応援メッセージ入り応援のぼり旗が名張市役所(鴻之台1)1階ロビーにお目見えした。
市教委国体推進室が市内19小中学校に依頼し、昨年の10月から今年の3月まで各学校で製作されたもので47都道府県各3基ずつ合計141基になる。製作にあたった児童や生徒は歴史上の人物やゆるキャラ、名産品、観光地など各都道府県の特色を考えて応援のイラストやメッセージなどを考案した。4月12日から23日は名張小学校と蔵持小学校の作品が掲示されており、9月3日まで10期に分けて製作された全ての旗が順次展示される予定である。準備室では、「この応援のぼり旗を一人でも多くの市民に見ていただき、国体ムードを盛り上げ、名張市に来ていただく方におもてなしができれば」と期待を寄せている。
なお、三重とこわか国体は9月25日から10月5日までの11日間。名張市では正式競技として、ホッケー、軟式野球、弓道の3種目。それに先行して公開競技の綱引き(8月28・29日)、デモンストレーションスポーツとしてターゲット・バードゴルフ(6月6日)が行われる。

■コロナ禍での受験を乗り越えて・立高校で入学式
4月8日、三重県立高等学校(全日制)で入学式が行われた。今まで経験したことがない一斉休校やリモート授業が行われた中で受験勉強をし、コロナ感染の不安の中で合格を勝ち得た今年の新入生。各学校ともマスク着用、手指消毒など、万全の感染防止対策を講じ、規模を縮小して実施された。
名張高校では、200人の新入生に対し、中山隆之校長が入学許可宣言をした後、「学
んで得た知識を活用する力、人と協力して新しいものを創造する力を身に着けてほしい。そして新しい時代に向かってさまざまな学びをし、この名張高校で有意義な学校生活を送ってほしい」と祝いの言葉を述べた。また、新入生を代表して小澤寧々さんは「勉強や部活動を頑張るとともに、名張高校の校訓である自律・協調・創造を大切にしていく」と宣誓した。
また、名張青峰高校では240人が入学し、新しい高校生活をスタートした。 定時制は9日に入学式が行われ、名張高校14人が学び始めた。

■いが再発見 No161 「春の勝手神社から名張を望む」
名張市のボランティアガイド「おきつも」の人たちと一緒に歩き、名張の歴史や地名を改めて考える今年初めてのハイキング企画「春の勝手神社(黒田)から名張を望む」が4月6日行われ、40人を超すハイカーが参加。約7キロのコースを4時間かけて歩いた。ふだん何気なくやり過ごしている水神碑の由来を聞き、名張の誇る松明調進の道を歩き、赤紫色に咲き誇るミツバツツジのトンネルをくぐって黒田勝手神社に到着。眼下に名張市街を一望。はるか向こうに青山高原の風車群や伊賀富士の別称のある尼ケ岳を眺めると、一瞬だが、コロナ禍の憂さを忘れさせてくれた。
この日、赤目口駅に集合した参加者は3班に分かれて時間差で出発する。全体で密にならないためだ。同駅西側の踏切を渡るとすぐ、八幡神社に到着。境内には樹齢500年を超すケヤキの木がある。「名張では3本の指に入る大木、いや名張ではいちばんだ」という声がする。どれが一番か分からないが、とにかく大きいのは確か。近くに丈六寺がある。同寺は室生寺参詣4門のうち北門の入口にあたり、古くから大和と伊勢を結ぶ初瀬街道の幹線にある。また同街道は伊勢神宮へ向かう道でもある。本日のガイド役の松下直美さん(70)が街道の歴史を教えてくれる。「かつて伊勢神宮に奉仕する女性皇族の斎王(さいおう)という制度がありました。斎王は平時、都との往還は別の街道を行くのですが、天皇・皇族に不幸があった場合、伊勢から阿保を抜けてこの街道を通ったのです。それは天武天皇から後醍醐天皇まで660年間続きました」
今は人通りも少なく、立てられた道標にしかその面影はないが、話を聞くと、改めて街道の歴史を知りたくなってくる。
100メートルほど行くと丈六橋が見える。東詰めに水神碑がある。碑には「水神」と彫ってある。深さは5センチほど。そのとき、スタッフで地元・丈六に住んでいる飯代(いじろ)恒彦さん(74)が、手元にある紙をくるくると巻いて、水神と書いた文字の中に埋め込んだ。「毎年7月14日に行われるお祭り『祇園さん』ではここにキュウリを入れ込みます。お供えした後で、この滝川に流すのです。地元では水の神さま、カッパにお供えし、水難を逃れるためだとしています」
そういわれて、碑の横を見ると解説板がある。1859年(安政6)に滝川が決壊、村人は大きな被害に遭った。そのことを忘れないためにこの碑が建てられたとある。滝川は赤目渓谷を源流としているため、清流に住むオオサンショウウオも住み着いていると飯代さんが教えてくれる。
続きは4月17日号の伊和新聞に掲載しています。 ※ご購読は名張市上八町1482 伊和新聞社 電話63局2355まで。定価月760円(郵送地区別途)、一部200円。


名張市役所1階ロビーにお目見えした三重とこわか国体応援のぼり














丈六橋の水神碑。水神の文字の溝にキュウリを埋め込む奇祭がある