■■ 6月14日(土) ■■

 

■地域に根ざした銘菓で人気・桔梗が丘の「さわだ一休庵」
名張市桔梗が丘3番町の「さわだ一休庵」(沢田主計社長)は、閑静な住宅街で和菓子の製造販売を手がけて9年あまり。地域に根ざした銘菓を提供し、市外から訪れる顧客も多い。
明るい店内には、伝統に独自の工夫を加えた和菓子が並ぶ。「隠玉(かくれだま)」は忍者が煙幕を張って身を隠す火薬の玉をイメージし、栗入りのこしあんをチョコようかんで、キンカン入りの白あんをユズようかんで包んだ人気商品。饅頭なら「かくれ饅頭」と「一休まんじゅう」、最中なら「からくり」、焼き菓子は「半蔵」と、見た目も味わいも多彩に勢揃いしている。
初夏の名張川に躍る鮎をイメージし、香ばしく焼いた皮に求肥(ぎゅうひ)を包んだ「鮎」は5月から9月までの限定商品。粒あん入り焼き菓子の「ござる餅」は9月から翌年5月まで店頭に並ぶ。
和菓子の人気は根強く、洋菓子に比べてカロリーが低い点も歓迎されて、幅広い世代の支持を得ている。「ひとつひとつ心をこめた出来たての和菓子で、お客さんに喜んでもらいたい」と沢田社長。「ほっと一休みできる店に」という願いを託した店名のとおり、店舗の一角にはお茶でもてなすスペースも設けられている。
営業は午前9時から午後6時30分まで。火曜定休。毎月一日には「一日餅」、19日には「一休庵の日」のサービスがある。電話0595・67・1313。


本日の行事
▼20日(金) ▽平成26年第2回通常議員総会=午後3時からアスピアで▽平成26年度優良従業員表彰式=午後4時30分からアスピアで。
名張商工会議所女性会エアロビクスのご案内
▽日時=毎週土曜日(第5土曜除く)午後7時30分〜8時30分 ※6月28日は都合によりお休みさせていただきます。
【名張商工会議所/電話63・0080】

 ■■ 6月14日(土)伊賀版 ■■

 

■名張で出会った伊賀焼の魅力・古川敏弘さんが県展で優秀賞
5月から6月にかけて津市の県文化会館で開催された第65回「みえ県展」で、工芸部門の優秀賞(県議会議長賞)を獲得した名張市百合が丘東3番町、古川敏弘さん(69歳)=写真。「名張に住んだおかげで、陶芸に出会うことができました」
出身は香川県。約30年前、百合が丘に住まいを求め、大阪へ通勤するかたわら住宅地内のコートでテニスに熱中。ところが5年ほどで半月板を痛め、医師からテニスをやめるよう忠告された。
そのあと見つけたのが陶芸だった。テニス仲間に誘われ、箕曲中村の陶芸家、故・中村昇仙さんの手ほどきを受け始めた。「初めて土に触ったとき、これはできる、つづけられる、という実感がありました」
その後、中村さんが亡くなってブランクを経験したが、陶芸をつづけたくて青蓮寺に土地を見つけ、もとはぶどう畑だったという一帯を独力で整備、窯を開いた。定年退職を2年後に控えたときのことだった。
手がけるのは一貫して伊賀焼。釉薬を使用せず、赤松のまきで高温焼成して独自の味わいを追求するが、「思ったとおりにはできません」。窯の内部の火の回り方などさまざまな要素が複雑に作用して、どんな仕上がりになるかは予想がつかない。「それが伊賀焼の最大の魅力です」
県展には七度目の挑戦。入選は経験していたが、入賞は初めて。高さ54センチ、直径44センチの「焼締窯変叩き壷」で栄冠を手にした。「いずれ個展を開きたいと考えています」

■伊賀の手づくり作家展にぎわう
「伊賀に人あり、技に文化あり」を合言葉にした第16回「伊賀の手づくり作家展」は5月31日と6月1日の両日、名張市南町の名張産業振興センターアスピアで催され、地元作家の多様なアート作品が披露された=写真。
会場では絵画、書、彫刻、工芸、手芸、陶芸、服飾、装飾など多彩な作品が展示販売されたほか、実演や体験もにぎわった。出展作家は55人。名張市と伊賀市のほか、大阪、奈良など県外からも15人が作品を寄せた。
名張地区散策マップの掲示や名張の古地名を紹介するコーナーもあり、屋外ではマジックショーの実演、菓子やラーメンなどの屋台が人気を集めた。共催会場となった名張藤堂家邸跡(丸之内)と旧細川邸やなせ宿(新町)でも協賛行事があった。

■ハイトピア伊賀で創造美術会支部展
創造美術会中部支部(森公美支部長)に所属し、26日から29日まで伊賀市上野丸之内、ハイトピア伊賀3階で開かれる同支部展に近作数点を出品する。午前10時から午後6時(最終日は5時)まで。同会と伊賀市教育委員会が後援。
第65回みえ県展では、古川敏弘さんのほかに伊賀地域から次のみなさんが入賞した。
日本画 ▽最優秀賞=城山正美(伊賀市)▽優秀賞(県議会議長賞)=大喜多光子(名張市)▽同(県教育委員会委員長賞)=飯田淳子(同) 書 ▽中日新聞社賞=村手紫映(名張市)


歴史企画展 4日から7月30日まで伊賀市上野図書館の2階展示コーナーで。テーマは「伊水温故(いすいうんご)と菊岡如幻」。同館所蔵の「伊水温故(菊岡如幻自筆本)附紙本着色菊岡如幻自画自賛像」が県有形文化財に指定されたのを記念し、写真や関連資料を紹介する。原本の展示は行わない。「伊水温故」は江戸時代前期の文学者、菊岡如幻の自筆稿本で、伊賀国内の神社、仏閣、史跡について記した資料。7月13日午前10時30分から同館2階視聴覚室で企画展の解説がある。解説者は伊賀古文献刊行会委員の増田雄さん。休館日は毎週月曜日と7月1日(図書整理日)。問い合わせは同館(電話0595・21・6868)へ。