■初めての二人展
名張市桔梗が丘8番町の中英夫さん(83)と丸之内の森岡一隆さん(76)が7日から9日まで瀬古口、ハートアイランド2階のフリースペース空で初の2人展を催した。どちらも独学で絵画のキャリアを重ね、中さんが森岡さんを誘って開催にこぎつけた。
画歴50年の中さんは油絵一筋。旅行先の風景を中心に描き、グループ展にも参加してきた。今回は「思いでいろいろ」と題し、19点を出展。すべて一年以内の新作で、思い出のなかでもとりわけ印象深い景色を再現した作品が多かった。 森岡さんは「アフリカの瞳」をテーマに水彩画20点を展示。何度も訪れているアフリカ大陸の人たちがモチーフで、「アフリカにはゆったりした時間が流れていて、毎日あくせくと何かを追い求めて生きている私たちより、彼らのほうがよほど豊かで幸せだと思います」と話していた。
■30年ぶり三人展 名張市夏見の久保照男さん(67)、新町の山本博一さん(70)、伊賀市法花の向井一雄さん(64)の洋画三人展が21日から23日まで名張市元町、イオン名張店3階のリバーナホールで開かれた。
3人は職場や絵画サークルで知り合い、1987年に市内で3人展を初開催。その後は機会に恵まれなかったが、最年少の向井さんが定年退職して時間に余裕が生まれたことから、30年ぶりの3人展が実現した。 出展は一人大作5点を含め、3人で合計36点。具象と抽象を融合させた画風の久保さん、目立てや鍛冶の仕事場を精密に描く山本さん、写実から独自の描線と色彩による心象風景へ作風を移行させてきた向井さんと、3者3様の世界が入場者を楽しませた。
■きょう名張川納涼花火大会・楽しめる演出で4500発 今年の名張川納涼花火大会(実行委員会主催)は29日、名張川新町河畔と黒田地区で催される。名張市、市地域づくり代表者会議、名張地区まちづくり推進協議会、名張商工会議所、市観光協会などで組織する実行委員会が主催する。
伊賀地域最大の花火大会として知られ、市外からも多くの見物客が詰めかける。昨年は約7万5千人が見物した。今年は「花火堪能の宵……若き花火師たちに息づく伝承の妙技に酔う」をテーマに4千5百発が打ち上げられる。
花火は昨年より500発減ったが、細かい連発花火を少なくして大きく広がる打ち上げ花火を増やし、楽しめる演出になるという。午後7時50分から9時まで。荒天時は30日に延期。
大会に先がけて午後7時30分から地元新町の「愛宕の火祭り」が営まれ、松明を手にした町衆がみこしを先頭に名張川を渡る。
名張川納涼花火大会は昭和6年、前年の参宮急行電鉄(現在の近鉄)開通を記念して初開催され、行楽イベントとして定着。今年で第75回を迎える。 問い合わせは市観光協会(電話0595・63・9148)へ。
■バイリンガル影絵・はなびし庵で上演
名張市中町の伊賀まちかど博物館「はなびし庵」で29日、歴史影絵の新作「バイリンガル七福神」が初披露される。東京五輪を3年後に控え、外国人観光客にも楽しんでもらえるよう、ひとつのセリフを日本語と英語で交互にナレーションするユニークな影絵に仕上がっている。
歴史影絵は館長の角田勝さんが妻の久子さんとの二人三脚で、江戸時代からつづく酒屋の座敷を舞台に上演を重ね、江戸川乱歩、松明調進行事、宇流冨志禰神社、忍者など地域の歴史を題材にしたオリジナル作品で人気を集めている。
「バイリンガル七福神」は第18作。人口減が進んで活気を失った名張のまちに宝船が出現し、なかから恵比須、大黒など七福神が登場してまちに福を招く(※台本の冒頭は別掲のとおり)。ナレーションと音響効果は伊賀市の桜丘高校の放送部と英会話部が担当。上演時間約12分。
開演は午後2時。新作を含め影絵2本を上演。影絵の体験コーナーもある。料金500円(菓子つき)。定員35人。予約が必要。はなびし庵は電話0595・63・0032。
※A「みなさんこんにちは」
B「Hello everyone」
A「名張のまちへようこそ」
B「Welcome to the town of Nabari」
A「名張よいとこ一度はおいで」
B「Nabari is a nice place. Please visit us」
A「酒はうまいしねえちゃんはきれいや」
B「The sake is good, and the girls are beautiful」
A「ところが名張市の人口は猛スピードで減っているんです」
B「However the population of Nabari city is decreasing at a rapid speed」
A「なので、名張見るならいまのうち」
B「So, now is the time to see Nabari」
A「名張そろそろ運の尽き」
B「Before Nabari’s luck runs out」
A「あ〜こりゃこりゃ」
B「Ah, korya, korya」
A「おや、古い船がやってきました」
B「Oh, an old ship came」
宝船、静かに登場する。
A「この船は宝船です」
B「This ship is a treasure ship」
A「この船には七福神が乗っています」
B「This ship is carrying the seven gods of good fortune」 |
中さん(左)と森岡さん
(左から)山本さん、久保さん、向井さん
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