■■ 1月26日(土) ■■

 
■無病息災願い弓射・新生児不在も若子祭り
昨年生まれた若子の成長を祈り、地区に婿養子(むこようし)に来た男性の無病息災を祈る新春恒例「若子祭り」が1月9日、名張市滝之原の八幡神社で行われ、神前で「血盟の盃」を酌(く)み交わした弓取り衆6人が空高く弓を放った。約70メートル先には1.5メートル四方の的があり、的を狙わず、空高く弓を放つのが習わし。
少子化時代、新生児の若子は今年も不在で、最長老が長寿を祈った。同行事は県指定の選択無形民俗行事で、700年以上の歴史があるといわれている。「オマト」という歩射は、射手両親が健在の独身男性が勤めるのだが最近は風水害、疫病害、病虫害、悪魔退散、五穀豊穣、家内安全を祈願して弓射する。 射手の最年長・杉森康夫さん(63)は「若子がいなくて物足りないが、地区の発展のため、子供が生まれるように念じて弓を引いた」と話した。

■交通安全で表彰・名張地区安全協女性部
平成30年度の三重県交通安全功労者等表彰を受賞した名張地区交通安全協会女性部の野中敬子協会長、中尾美恵部長、中森希畝子、藤田乃里子副部長は12月13日、名張市役所を訪ね、亀井利克市長に受賞の喜びを報告した。同協会女性部は昭和58年から35年間の長きにわたって「交通安全は幼児から」をモットーに、市内の幼稚園や保育園でメンバーが作成した大型紙芝居や人形劇を使った“楽しく交通ルールを学ぶ活動”を展開している。また幼児の交通安全教育に熱意を持って取り組むなど、ケーブルテレビと協働で交通安全教室を開催している。交通安全の普及と効果の高い安全教育を行っており、これが評価された。 女性部は64人、年間24回子ども安全協会を開催し、行政から感謝されている。亀井市長が「皆さんの地密な努力が実を結んだ。行政としては大変ありがたく思っている」と述べると、中尾部長は「市から推薦をいただいたので功績が実った。ますます気を引き締めて頑張りたい」と述べた。

■いが再発見 No57
改元の年、いいこと期待し三輪山へ
古事記、日本書紀にも登場する日本最古の神社、奈良・桜井にある大神(おおみわ)神社は、古くから「三輪の明神さん」と親しまれ、信仰する人も多い。名張にも「大神講(だいしこう)」と呼ばれる参拝者数百人で組織する団体があり、いまも活動している。同神社に本殿はなく、背後の三輪山がご神体。これは全国的にも珍しいという。初めて登拝(とうはい)した作家、三島由紀夫は、感激してその一端を代表作「豊饒(ほうじょう)の海」第2巻に記した。改元の年、そんなありがたい山に登り、何かいいことがあるようにと祈ってきた。 (小谷虎彦)
名張の宇流冨志祢神社の中森孝榮宮司から「桜井の大神神社には名張の人もけっこう参拝していますよ。講もあるはず」といわれた。大神神社の名前は知っている。全国的に有名だからだ。しかし、行ったことがない。改元の年でもある。参拝してみようと出かけた。
大鳥居からまっすぐに進み、石段を上がった拝殿で「家内安全」を祈る。しかし、初めてきたので、なにが有名なのか、もうひとつ分からない。社務所で権禰宜(ごんねぎ)・後藤照史さん(37)に聞いてみる。まず、名張の人も来るのでしょうね、と尋ねると「いやあ、名張というよりも、三重県のあちこちからお参りされます。昔から続けてくる人が多いです」と後藤さん。同神社は酒造りの神さま、薬の神さま、農業の神さまでもある。それぞれの神さまを信仰する、酒栄講(さかえこう)、薬神講(やくしんこう)、豊年講と呼ばれる結社があり、その人たちが毎年訪れるというのだ。後藤さんによれば「毎年、正月3が日だけで50万人が参拝。それに若い人にはパワースポットでもあるので年間ではどれくらいになりますか。数えたことはありません」。いやあ、えらい人気だ。 続きは1月12日号の伊和新聞に掲載しています。※ご購読は名張市上八町1482 伊和新聞社 電話63局2355まで。定価月650円(郵送地区別途)、一部170円。


若子祭


名張地区交通安全女性部


大神神社拝殿