■■ 3月16日(土) ■■

 
■多彩な催し人気・名張市民センターまつり
名張地区まちづくり推進協議会(田畑純也会長)の名張市民センターまつりが3月9日と10日の両日、上八町の同市民センターであり、多くの人でにぎわいをみせた。
指定管理団体として発足以来、センターでの学習や仲間づくりを目的にした催しは、今年で16回目を迎えた。図書室やホールでは生涯学習の会や絵てがみ教室、生花クラブ、名張花みどり会、おきつも句会ら18団体が日ごろの学習成果を発表、展示した。特に8年前の東日本大震災を忘れてはならないと、100均でできる防火用品コーナーには、熱心に見入る人も多く見受けた。
9日にはフリーマーケットが開催され、日用品のほか、小物やおもちゃなどが並んだ。1階のまちの保健室では自分の骨の硬さを知ってもらおうと骨密度測定があり、保健士から「体に気をつけて下さい」とアドバイスを受ける参加者もあった。 10日にはセンター隣のadsホールで17団体による舞台発表があり、民謡やフラメンコ、コーラス、大正琴、カラオケなどが自慢の声量を披露、楽しい一日を過ごした。

■県議選で討論会21日アスピアで開催
12年ぶりの選挙戦が予想される三重県議会議員選挙の名張市選挙区で21日、名張青年会議所=JC=(新谷剛士理事長、18人)は、立候補予定の中森博文、北川裕之、森口あゆみ氏の3人を招き、三重県議会議員選挙公開討論会を名張産業振興センターアスピア(南町)で開催する。午後3時開会、入場無料。
公開討論会は選挙の公示(告示)前、立候予定者をパネリストとして招聘(しょうへい)し、それぞれの考える政策について討論する場で、名張JCは4年前の前回、無投票で当選した中森、北川県議の2人で討論会を開き、県政へのおもいを聞いている。同JCはすでに予定者から出席要請の承諾を得ており、3人による討論会は確定的。
テーマは1.名張市における優先課題について2.教育の充実について3.住民への県政報告の取り組み方について4.自由課題の4項目。コーディネーターは日本青年会議所東海地区三重ブロック協議会の2018年度会長・山川武志氏が担当する。
公開討論会開催について新谷剛士理事長は「名張JCは明るい豊かな社会の実現のため、政治と行政の変革は避けて通ることはできないと考えている。市民がこれらを身近なものにとらえることができるよう、候補者の政策に触れ、考え、選択する機会を提供することを目的として企画した」と話している。 問い合わせは一社・名張青年会議所 名張市南町アスピア4階。電話63局1616まで。

■伊賀再発見 No63 乱歩を活字離れ進む若い世代に
ミステリーファンならだれでも知っている推理小説家、江戸川乱歩の作品が昨年と1昨年で5冊も岩波文庫で出版された。乱歩は根強い人気があるのである。その乱歩の出身地が名張であることはよく知られているが、地元でも「どんな作品がある」と聞かれたら、すぐに答えられる人は少ない。まして活字離れの進む若い世代に乱歩を知らない人も増えている。そこで名張市立図書館の司書、萩原大介さん(39)たちは、乱歩が作品の中で使ったトリックを映像やプラレール(鉄道玩具)を使って目に見える形で再現。少しでも地元の子どもたちに乱歩に関心を持ってもらおうと市内の小中学校に働きかけを始めた。
小紙「伊和新聞」によれば、乱歩が「江戸川乱歩生誕地記念碑」の除幕式に名張を訪れたのは1955年(昭30)11月2日のこと。翌3日に同除幕式に出席。4日に中学2つ、名張高校で1時間の講演をした。また、初代伊和新聞社長・岡山実とも対談を行い、後日、名張の印象を記したお礼の手紙も届いた。講演の1つ、名張中学では1年から3年までの全校生徒を集めて乱歩は20分の短いあいさつをした。その生徒の中に当時、中学1年生で、現在、郷土史家として活躍する松鹿昭二さん(76)もいた。
「この講演で乱歩が名張出身だということを初めて知りました。あの有名な作家がこの町で生まれたのかと。それからです、乱歩の探偵ものなどを読むようになったのは。結局、それで本が好きになったようなものですよ。乱歩がきっかけでした」
乱歩作品を読んで気づいたことがある。いちばん犯人らしくないのが実は犯人だったという設定。トリックもあるが、松鹿さんはまるで忍者のようだ、と感心した記憶がある。
この時、乱歩が話した内容は、翌年、「天空の魔人」として出版された。まだ構想中の話を誰よりも先に、生徒たちに向かって話したのである。今では考えられないエピソードである。松鹿さんによると、消えた貨車の・・・・ 続きは3月2日号の伊和新聞に掲載しています。※ご購読は名張市上八町1482 伊和新聞社 電話63局2355まで。定価月650円(郵送地区別途)、一部170円。


名張市民センターまつり


名張市立図書館の萩原大介さん


光文社版「天空の魔人」


新町の乱歩誕生の地で、あいさつする江戸川乱歩(伊和新聞社撮影)