■文化庁が表彰・八尾光佑会長に授与・ダンジリ世界遺産
上野天神祭のダンジリ行事がユネスコ無形文化遺産に登録されたことで、上野文化美術保存会の八尾光佑会長(82)が文化庁長官表彰状をうけ、市役所で19日、伊賀市の岡本栄市長と笹原秀夫教育長に喜びを報告した。長年にわたり、全国の山鉾(やまほこ)屋台行事の保存伝承に尽力し、国の文化財保護に多大の貢献と功績が認められた。
八尾さんは鬼行列を受け持つ通称「鬼町」出身者として平成16年、初めて保存会長に就任。同時に「全国山・鉾・屋台保存連合会」の理事になり、平成23年に伊賀で連合会総会を開き、ユネスコ登録運動を推進、平成28年に登録を果たした。18日に文化庁で表彰式があり、八尾さんを含む86人と3団体が宮田亮平長官から表彰状を受けた。
八尾さんは「天神祭には多くの観光客に来てもらえるように尽力した。平時でもだんじり会館に来てもらいたい」と話した。一番の思い出については、「天神祭の曜日を金土日曜を中心にしたことだ。われわれダンジリ側が思っていても、祭りをつかさどる お宮さん(宮司や奉祭会)が決断しない限りできないこと。お宮さんが理解し決断されたことに感謝している」と述べた。 岡本市長は「これまでの努力が評価された。今後も頑張って下さい」と激励した。
■仁美さんポスターに・世界ダウン症の日・日本版PRモデル
ダウン症のある人たちの多くが21番目の染色体が3本あることから定められた世界ダウン症の日(3月21日)、名張市つつじが丘2の澤田仁美さん(33)がこのほど日本版PR用ポスターにモデルとして選ばれ、両親と共に名張市役所で喜びを報告した。ポスターには着物姿で茶道のお手前をする姿が搭載されており、両親は「選ばれるとは思っていなかったので驚いている」と話している。
澤田さんは地域の小中学校の特別支援学級、高等養護学校を卒業。大阪府立大学オープンカレッジを経て、現在は名張育成会が運営するカフェで勤務し、本の読み聞かせなどにも取り組んでいる。また中学1年から自宅近くの茶道教室に通い、「澤田宗仁」という茶名を持ち、准教授資格も取得している。ポスターには仁美さんの写真と「あなたの一歩も私の一歩も おんなじくらい大変で、おんなじくらい面白い」というメッセージも掲載。全国各地小中学校や市庁舎など公共施設で掲示される。 母の博子さんは「掲載が決まってから笑顔が増えた。ポスターを見てもらい、ダウン症について理解を深めるきっかけにしてもらえたらうれしい」と話している。 |
表彰状を手にする八尾光佑会長
市役所を訪れ喜びを語る澤田さんら
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