■■ 4月18日(土) ■■

 

■名張市の2施設建物利用者を募る
名張市は今年度から閉鎖する市立桔梗が丘中学校(桔梗が丘1番町)と市介護老人保健施設「ゆりの里」(百合が丘市立病院隣)の建物利用者を募っている。有効活用をしてもらうため10〜30年間無償貸与の計画。
桔梗が丘中学校は旧県立名張桔梗丘高校跡への移転により3月で閉校した。ゆりの里は「患者の家庭復帰リハビリ機能を市立病院へ移行するため今年度中に閉所の予定。閉所後の利用予定者の選定は事業者の利用提案(プロポーザル方式)で選定する。
桔梗が丘中学校は敷地面積約1万7700平方メートルで校舎は延べ床面積約5200平方メートル。主な建物は1968〜80年ごろに建てられた。
応募は学校法人やNPO法人などの法人かそのグループが対象で、市の発展や地域活性化に役立つ事業が条件。
ゆりの里は1997年新築で、鉄筋コンクリート2階建て延べ床面積2600平方メートル。応募条件は介護老人保健施設などの保健医療、福祉施設を運営できる資金や経営能力を持つ事業者が対象。
応募締め切りはゆりの里4月24日、桔梗が丘中学校は5月29日まで。応募方法は市のホームページで閲覧できる。問い合わせは桔梗が丘中学校は市契約管財室。ゆりの里は市立病院総務企画室まで。

■いが再発見 No114
薬草の名産地・宇陀を訪ねる
名張の観光交流施設、レストラン・カフェとして利用されている「やなせ宿」は宇陀市の薬商・藤沢商店(のち藤沢薬品、現アステラス製薬)の細川家別邸兼支店として建てられた。その創始者、藤沢友吉(ともきち)は9歳まで名張で過ごしたが、母親の実家である大宇陀の細川家をたびたび訪れていたという。現在、旧細川家住宅は宇陀市歴史文化館「薬の館」として公開。界隈は、かつて50軒を超す薬屋が軒を並べてにぎわった。その宇陀松山地区は国の重要伝統的建造物保存地区(重伝建)に指定されている。どんなところか。いっぺん訪ねてみたかった。
宇陀松山地区には江戸時代からの古い町並みが残っている。しかし、よく知らない。そこで前もって宇陀市文化財課を訪ね、様子を聞いてから行くことにする。応対してくれたのは同課の北畠俊さん(25)。お薦めは@町の東にある戦国時代の宇陀松山城跡A石垣の残る春日門跡、大手門に当たる松山西口関門B森野旧薬園などだった。そして、私が訪れたい旧細川邸の「薬の館」は新型コロナウイルス感染防止のため休館中だという。これは困った。しかし、ここであきらめてしまうのは悔しい。現場に足を運びたい。
そのとき、北畠さんが同市の広報紙「うだ」2月号を見せてくれる。その中に本人の名前で「宇陀を駆けた人々―藤沢友吉篇1」の短い文章が載っている。「これは私が書いたもの。自由に使ってもらっていいです」といってくれる。参考になる、ありがたい。
それによると、藤沢友吉は1866年(慶応2)に名張の商家、福守五兵衛の長男、佐兵衛と大宇陀の薬商、細川治助の二女満津(まつ)の長子として出生。大宇陀の祖父の元をたびたび訪れていた。細川家は1836年(天保7)には胃腸薬の人参五臓圓(にんじんごぞうえん)・天寿丸(てんじゅがん)を販売していた。
細川邸は江戸時代末期の建築。建物は宇陀市の指定文化財で、1995年(平成7)には薬の館として開館、大宇陀の歴史資料をはじめ、藤沢薬品や細川家ゆかりの資料などを展示している、と書いてある。さらにこんなことも添えてある。「また名張市には、細川家の支店があり、治助の別邸として使用されました。この細川邸は、歴史的町並み保存整備に関する拠点施設『やなせ宿』とするため、修理工事が…
続きは4月11日号の伊和新聞に掲載しています。
※ご購読は名張市上八町1482 伊和新聞社 電話63局2355まで。定価月760円(郵送地区別途)、一部200円。

■貸し出し盛況・名張市立図書館再開
名張市立図書館は1日から開館している。利用は貸出に限定し、閲覧席利用は中止している。
本や新聞の閲覧席は撤去され、閲覧はできないが本の貸し出しは大盛況。外出ができず、家で過ごす機会が多い人にとっては読書の機会が増えた。
子どもたちにとっては、臨時休校が続き、家でやることがなく、読書はよい機会かもしれない。
移動図書館「山なみ号」は通状通り巡回している。館内は換気のため定期的に出入り口を開放している。スタッフはマスクを着用し、こまめな手洗いを徹底しているとのこと。
※市立図書館・移動図書館やまなみ号は感染症に係る対応として休止になりました。休止期間は4月20日から5月6日まで。(情報は4月16日現在で、変更の可能性も有)


名張市立桔梗が丘中学校旧校舎


ゆりの里


薬の館となっている旧細川家住宅

 ■■ 4月11日(土) ■■

 

■川上ダム工事順調に進捗
独立行政法人水資源開発機構が進める川上ダム工事は昨年9月20日、ダム本体工事に着手して以来工事は順調に進み、今年2月にはダム本体のコンクリート打設量が10万立方メートルになり、全打設量45万立方メートルをめざし工事は急ピッチで進んでいる。
ダム本体は両岸が迫る固い岩盤の上に建設されている。岩盤は表土や表面の風化した岩石を除去した岩盤で、亀裂などにセメントミルクを圧入した密度の高い基礎になっている。この岩盤にコンクリートが活着しやすいよう細かい傷をつけてコンクリートが打設された。
川上ダムの役割
上野盆地の一部は幕末の安政伊賀地震により地盤が沈下した。これにより、木津川、服部川の流域が洪水時に氾濫するようになり、沿岸の木興村、小田村、長田村が洪水に見舞われるようになった。
そこで、木興村、小田村は洪水を避けて高台に移転した(避水移居)。洪水対策については、岩倉峡谷の掘削(掘り下げ)案が論議されたが、建設省は「岩倉渓谷を掘り下げると上野盆地の排水がよくなるが、下流への影響が大きい。下流の洪水対策のためには、下流の河川拡幅、橋梁の架け替えなど長い流域にわたり多額の投資と時間が必要だ。そこで、上野盆地の洪水対策として、木津川上流にダムをつくること、上野盆地に遊水池を作ること」を提案した。これを地元や三重県知事が了承。建設省は遊水池の建設に取り掛かった。移転補償と水没補償である。遊水池はすべて農地であり、「耕作は認めるが、洪水の場合は貯水を優先する。そのために国は農地に対して地役権を設定して補償金を支払った」
洪水の場合、川が増水すると川の水は遊水池に流入し、水が引くと遊水池の水は川に戻るようになっている。
他ダムの代替については、「ダムは建設後数十年経過すると河川の土砂が堆積し、貯水効果が低下する。そこで、浚渫し貯水量を回復させるまでの間、そのダムの代替をするというもの。淀川水系には多くのダムがあり、土砂の堆積でダムの効果が少なくなるのを支援することになる。

■いが再発見 No113
赤目自然歴史博物館オープン
名張市の名勝、赤目四十八滝の自然、忍者のルーツやその歴史を紹介する「赤目自然歴史博物館」が3月28日、赤目ビジターセンター(赤目町長坂)内に開館した。オープニングセレモニーには館を運営するNPО法人「赤目四十八滝渓谷保勝会」のメンバーや亀井利克市長らが出席し、テープカットを行った。企画にかかわった関係者は「赤目渓谷は古くから忍者の修行地であり、近くに百地三太夫屋敷や柏原城跡も残っている。だからここは最高の場所。これまで忍者の宣伝は伊賀市が先行していたが、これからは名張忍者の実像をもっとみなさんに知ってもらえるのでは」と期待した。
式典は新型コロナウイルス感染防止対策のため同会館玄関前で関係者のみで開かれた。赤目四十八滝渓谷保勝会・寺田一彦理事長は「ここは国の特別天然記念物、オオサンショウウオをはじめ生き物の宝庫。室生赤目青山国定公園になって今年で50周年。これを機会に世界中に親しまれる施設となるよう努力したい」とあいさつ。亀井市長も「赤目には貴重な自然の遺産と歴史がある。その魅力を世界に発信してほしい」と祝辞を述べたあと、仕切り直しになった東京五輪の聖火リレーについて「1年後もここ赤目から再スタートできるように頑張りたい」と話した。
続きは4月4日号の伊和新聞に掲載しています。
※ご購読は名張市上八町1482 伊和新聞社 電話63局2355まで。定価月760円(郵送地区別途)、一部200円。

■時計修理45年の実績・メガネセンターフジモリ 桔梗が丘店
メガネセンターフジモリ桔梗が丘店では、腕時計の修理も行っている。高いクオリティにもかかわらず、メーカー参考価格より大幅にリーズナブルなのが評判だ。
同社の創業は昭和10年、名張市鍛冶町に時計店として開業したのが始まり。現在桔梗が丘店店長で公認時計修理技能士の藤森修造氏は、24才から時計修理を本格的に習い始めた。その当時社長であり、父親からかけられた言葉「喜ばれる仕事をしなさい」を今も信条として仕事に励んでいる。
腕時計修理は45年の実績がある。分解掃除の場合、内部の仕上がり精度だけでなく、外観も含め新品に近い状態へ修理する。また修理後も1年間の保証付きなので安心だ。国産・舶来・ブランド問わず受け付けている。
店長の藤森氏は「先ずはお気軽にご相談下さい。お見積り致します」と呼びかけている。



順調に工事が進んでいる川上ダム


オープンした赤目自然歴史博物館


開館を祝ってテープカットする関係者