2012年度 バックナンバー
三重県広域防災伊賀拠点・25年度から運用

大規模地震など広域的な災害が発生した場合に備え、三重県は伊賀市の旧県立上野農業高校跡地に伊賀防災拠点施設を整備し、伊賀広域の災害に備え、25年度から運用を開始する予定。
この拠点は伊賀広域のほか、東紀州地域の支援歳も兼ねている。東紀州には県の防災拠点があるものの、東紀州地区は津波の恐れもあることから、津波被害のない伊賀の拠点が支援することになっている。
拠点施設の面積は37000平方メートルで、名阪国道へのアクセスもよい。周辺には人家がないため、災害拠点に適している。旧グランドをヘリポートとし、グランドや照明施設も利用できる。建物は旧校舎を利用した管理施設、備蓄倉庫、宿舎が整備される。不要の建物を撤去した部分には、トラックなどが出入りする荷さばき所として使うよう現在整備中。
県下の拠点整備は、平成13年度に中勢拠点、21年度に伊勢志摩拠点が整備済み。今後は北勢拠点の整備になるが、現在は未定となっている。


近大高専市民公開講座・クロマグロの完全養殖

近畿大学は世界で初めて、マグロを卵から孵化(ふか)させ、稚魚を採集、成魚にする養殖に成功、養殖産業化に挑戦し、各種の魚を養殖、枯渇する資源対策として大きく評価されている。また、今日では当たり前とされている魚の養殖は、近畿大学が初めて開発したもので、水産業界に大きく貢献している。この“成功物語”が12月8日、名張市の近畿大学工業高等専門学校で開催され、近畿大学水産研究所長、教授の宮下盛氏が講演、多くの市民が聴講した。
養殖されている魚はクロマグロ、キハダマグロのほか、ブリ、カンパチ、ハマチ、シマアジ、マダイなど多彩。近大が開発し成功させ、養殖業界を引っ張った。養殖技術は稚魚をつかまえ育てることだが、実際に育てるのは難しい。イケスで囲いこんでも90%は死亡、全滅することもある。
養殖は水産庁のプロジェクトとして発足した。領海200海里時代になり、日本の遠洋漁業の将来が危ぶまれ、海洋魚類を養殖する機運が生まれ、近大がこのプロジェクトに参加した。
現在、近大の水産研究所は全国6か所あり、教職員は200人で実験場、養殖場で働いている。近大がこのように成功したのは、独立採算制である。近大は創始者・世耕弘一氏が「海を耕せ」と昭和23年から研究を始めた。近大が発足した昭和24年の1年前で、前進の大阪理工大学の付属施設として開始、石川五平氏(石川達三の3男)が責任者でハマチの養殖から始めた。内湾を利用したが、採算が取れず、原田輝雄先生が長崎県男女群島で開始した。
方法は網生簀(イケス)を使い、小割養殖法を開発し、マダイの優良品種、クロマグロの完全養殖に成功した。この小割式は@施設の費用が少ないA魚の大小を区分けできるB養殖魚の取り上げ(捕獲)に便利という利点がある。材料は竹、木材などで費用が少ない。現在では普及しているが、近大のアイデアである。
養殖の原点は天然資源に手をつけないということだ。天然の稚魚を捕獲して育てるのでは、資源が枯渇する。そこで、成魚を産卵させ、人工孵化させる『完全養殖』に挑戦した。幼魚―親魚―産卵―採卵―孵化―幼魚のサイクルを目指した。ブリ、カンパチ、シマアジで成功した。
クロマグロは日本人が好んで食べる魚だ。日本は世界最大の消費国で、世界の水揚げの7〜8割が日本で消費される。クロマグロは大きなもので950`の個体もある。そこで、養殖に挑戦したが、クロマグロは稚魚の採取が難しい。クロマグロは回遊性で、稚魚の孵化場所は分かっていない。
そのため、成魚をつかまえ、卵を採集し、種苗生産技術開発センターで孵化させた。卵は直経1_で稚魚は8_プランクトンネットで回収したが、稚魚は5〜6aで死亡する。そこで、近縁種を使い孵化させているが、世代が変わるうちに卵を産まなくなる。これを解決するのが、今後の課題だ。


茶菓道会生け花展

名張茶華道会の生け花展が24、25の両日、南町の産業振興センターアスピアで開催され、各流派が丹精込めた作品を展示、お師匠さん達が奸(けん)を競った。
主たる展示は未生流、草月流、小原流、嵯峨御流、京都未生流などの各流派の御師匠さんの作品。会場では野点(のだて)が行われ、参観者に抹茶がふるまわれた。


B級グルメ誘致を・名張牛汁協会が出展報告会

北九州市で10月に開かれたご当地グルメの全国大会「B-1グランプリ」に初出場した名張牛汁協会は27日、南町の名張産業振興センターで報告会を開催した。奥田哲也会長は応援者に感謝。さらに、B級ご当地グルメの地区大会「中日本B-1グランプリ」の2013年大会を名張市に誘致する立候補をしたことを明らかにした。
グランプリには全国から63団体が出展した。同協会は地元産の牛肉が入った醤油だしのスープ「名張牛汁」を2日間で約6千食を提供したが、上位入賞はできなかった。奥田会長は中日本B-1グランプリについて「名張市で開催すれば、中日本だけでなく、関西にも名張牛汁をPRでき、名張の活性化にもつながる。多くの来場者に名張での食べ歩きを楽しんでもらえる」と話した。
林一樹事務局長は、中日本大会の名張市開催に向け、今月中にも手続きすませることを報告。「名張での開催が決まれば、東海3県や福井、長両県から約十万人の来場者が見込まれる」と述べた。


風雅な水彩画20点桔梗水墨画クラブ

風雅な水墨画の作品が20点、名張市立図書館に展示されている。桔梗水墨画クラブ(東英明事務局長)会員の力作で、山水画風の見事なタッチで風景を描いている。11月30日まで。(月曜日は休館)


伊賀地区約700人集合・中学、高校合同の演奏会

伊賀管内の中学校と高校の吹奏楽部の生徒が集まる「第25回吹奏楽演奏会ジョイントコンサート」(伊賀市吹奏楽連盟主催)が11日、伊賀市文化会館さまざまホールで開かれた。伊賀地域の中学校10校と高校5校約700人が演奏した。合同バンド全6組が歌謡曲から、クラシックまで、さまざまなジャンルの曲を披露。
中高での合同練習はわずかだけに、あいさつに立った生徒たちは、「良い刺激になりました。切磋琢磨して成長しあいたい。中学生でも高校生でも、良い演奏を聞いてもらいたいという気持ちは一緒です。今日限りなので悔いのないようにがんばります」意気込みを話した。


かがやき開設10周年

名張こども支援センターかがやき(桔梗が丘西3)開設10周年の記念事業が27日行われた。
かがやきは平成14年4月1日、遊戯室、図書室、相談室などが設置され、育児相談や親や子どものコミュニケーションの場として開設。定期的に子育て講座や講演などのイベントも開催されていて、年間約3万人が利用している。
さわやかな秋晴れの中、式典が行われ、全員が配られた風船を一斉に空に飛ばした。太陽に反射しながら空に消えていく風船を見て、参加者たちからは大きな歓声があがった。
会場では、伊賀琉真太鼓の演奏やクラウンによるコミックショー、バルーンアート、絵本の読み聞かせなどの記念催しが行われ、参加した親子たちは思い思いに楽しんでいた。
また支援団体として名張ライオンズクラブ、子育て支援団体は、名張おやこ劇場、赤いリボン、絵本の部屋、の3団体。個人では子育て支援ボランティアの佐藤みどり、田中紀久枝、吉永栄子、脇本かず子さんが表彰された。


がれき処理に理解を

東日本大震災で発生したがれきの広域処理に理解を求めるパネル展が29日から31日まで、名張市役所1階ロビーで行われた。がれきの広域処理の必要性や安全性を周知してもらうのが目的。
三重県は県庁で19〜25日まで展示、その後、市町村に呼び掛け、名張市が賛同して展示されたもの。展示はパネル10枚で、がれきの発生量や広域処理に向けた県の取り組み状況を説明している。三重県が受け入れを決めている岩手県久慈市のがれきは、放射性セシュームがほとんど検出されず、安全性が明記された。
県の担当者は「県民の理解を得るために企画した。安全性は確保されている。多くの人に理解していただきたい。今後、県内各地で展示を行いたい」と話している。


B-1グランプリに名張から初出展

「思っていた以上においしい」―。名張市から初出展の「名張牛汁」は、10月20日開幕したB-1グランプリIN北九州の会場で、大きな評価を得た。伊賀肉と伊賀野菜、さらに伊賀米で作った焼きおにぎりが入った牛汁には、珍しさもあってか、行列ができるほどの人気ぶり。また、会場では名張市の紹介やご当地ヒーローも登場、人気を集めた。「正直、疲れた。しかし満足感がある。来年も頑張るぞー、という気持ちになったとは関係者の弁。参加者30人は、すがすがしい顔で帰宅、決意も新たにした。


赤目滝のPRを・保勝会が無料入山券

国定公園・赤目四十八滝を管理運営するNPO法人・赤目四十八滝渓谷保勝会(高原清理事長)は9日、亀井利克名張市長を訪ね、名張市民対象の無料入山券を贈った。名張市民に同峡谷のPRと誘客に協力してもらうため、名張市民やイベントで配布してもらうのが狙い。
同会によると、峡谷の入山者はピーク時の平成4年には34万1千人だったが、平成23年度には東日本大震災や台風の影響で14万6千人まで落ち込んだ。今年は、9月末で前年同期を9千人上回る9万51千人の入山者があった。同会が災害対策や遊歩道整備等を行うためには年間20万人の入山者が必要。そこで、市民に魅力を再発見してもらい、全国へ発信してもらおうと企画した。
高原理事長は「赤目四十八滝に元のにぎわいを取り戻すために、名張市や市民の協力をお願いしたい」と話し、亀井市長は「赤目四十八滝は全国に知られた名張の景勝地だ。この券を有効に活用し、元のにぎわいを取り戻すよう協力したい」と答えた。
入山券の使用期限は12月27日まで。今月の名張産業まちづくりフェアでは、すでに入山券が配られ、11月の隠(なばり)街道市等のイベントでは市の景品として配布する予定。渓谷の紅葉は11月初旬から末ごろまで楽しめる。


身近に香落渓をパンフや資料で紹介

名張市青蓮寺から奈良県曽爾村にわたる香落渓(こうちだに)の環境整備やPRに取り組む住民団体「名張市の名勝 香落渓を身近にする会」(山口繁一代表)がこのほど、渓谷の見どころを紹介したパンフレットや香落渓谷にまつわる歴史をまとめた資料集を完成させ、亀井利克名張市長を訪れた。
室生赤目青山国定公園の一部である香落渓は両岸に百bほどの絶壁があり、奇岩怪石、紅葉などで有名な名勝。江戸時代は人が踏み入れることがなかったが、江戸時代末期、赤目滝を世に紹介したことで有名な名張藤堂家の漢学者・鎌田簗州が香落渓谷を紹介して世に知られるようになった。
これまで、道路はなく、訪れる人は釣り人だけだった香落渓は大正7年、名張選出の横山正四郎県議の尽力により曽爾街道が開通し、香落渓を観光する人も増えた。昭和7年、参宮急行の開通で、大阪方面のハイキング客が多数訪れ有名な観光地になった。
「香落渓の見どころを紹介する写真を機会があるごとに展示するなどPRに努めてきた同会は平成22年度、水源地環境整備センターから年間50万円の助成金を受け、案内看板設置や香落の見どころを紹介する写真パンフレットつくりを中心に活動してきた。
パンフレットはA4版の3つ折り(1万部)とA2版の4つ折り(千部)。渓谷の絶景ポイントを写真付きで紹介している。市役所や市観光協会等に配置。
資料集は約200nで「原本」5冊と概要版40冊があり、市立、県立図書館に寄贈し、閲覧できる。資料集には、香落渓谷の小太郎落に関する歴史資料もある。
代表の山口さんは「香落には素晴らしい景色がある。多くの人に見てもらいたい。ポイントには名前を付けているが、鎌田簗州が付けた名前を基にしている」と話した。


地域活性化を目指し、名張産業フェアを開催

名張商工会議所(川口佳秀会頭)は13、14日の両日、会員企業や地域、市民団体の活動を紹介する名張・産業まちづくりフェアを開催する。産業フェアは民産学の連携をテーマに会員事業所のPR、取扱商品の展示などの情報発信、支援機関のサポートやセミナーの実施、高等教育機関の研究や開発の紹介が狙い。また、市内15地域づくりの組織のコミュニティビジョンも紹介する。、名張商工会議所が地域振興や産業の活性化にむけて取り組む初の試み。開催式典は13日10時30分から名張産業振興センターアスピアで行われる。
産業フェアは、川口会頭が年頭の抱負として、「今年の政策重点を地域産業の振興におき、会員企業が一堂に会し、企業紹介や製品紹介で企業のマッチングを考えたい。同時に近大高専を核とする産学官の連携を推進したい」と述べている経済活性化の事業。
名張商工会議所工業部会を中心に計画が進められ、名張市産業センターアスピア1階フロアを中心に市内の事業所、企業の事業内容や製品紹介と展示▽市内の15地域づくり組織の事業計画紹介▽教育機関の内容展示▽企業支援のための講演会や相談会を実施する。
民産学連携の支援による地域活性化を目指したフェア会場には、企業ブース(円)、支援機構ブース(援)、地域づくり活動活性化を目指すブース(縁)を設置。
展示場の「円コーナー」では市内37の事業所、企業が展示ブースをつくる。
「支援コーナー」では、日本政策金融公庫津支店、日本貿易振興機構(ジェトロ)三重、三重県、三重県産業支援センター、三重県信用保証協会、名張市、名張市金融団、伊賀法人会、名張市民産学推進協議会、名張商工会議所が対応に当たる。


焼却灰受入れ中止を

東日本大震災で発生したがれき焼却灰の処理を鈴木英敬三重県知事が伊賀市の産業廃棄物処理会社「三重中央開発」に要請していることに対し、震災瓦礫広域処理反対・三重ネットワーク(田中宏樹代表)と伊賀で有機農業に取り組む農業者有志一同(前田洋代表)が26日、同社を訪れ、焼却灰を受け入れしないよう求める要請書を提出した。
申し入れ書では、県のガイドラインでは放射性セシュウームの濃度が焼却灰で2千ベクレル以下と定められているが、がれきは県の条件をクリアできても、放射性物質を含む廃棄物であることは疑いない。放射能と農業は両立できず、生命と放射能も両立できない。御社の従業員も被ばくしかねない。私達農家は、消費者に安全な食品を提供する義務がある。有機農産物の出荷先では、1ベクレルでも検出されれば出荷停止となる。風評被害が発生した場合、国や県の対策も消費者には効果がないとしている。
要望した有機農家は、羽根村づくり実行組合、伊賀ベジタルファーム(株)、月ヶ瀬健康茶園、NPO伊賀有機農産物供給センター、谷農園、寿々芽農園、木下農場、千夏農園、風の木農場、(有)この指とまれ、ゆうき伊賀の里、うえやま農園、(有)手づくり農園、オーガニックファクトリー、(有)ハチ松、やまと有機茶の会、ふじみみ農園、(学法)愛農学園の皆さん。


早目の点灯を

秋の交通安全運動が始まり21日、名張市の朝日公園で名張市長、名張警察署長、安全協会長ら関係者が出発式を行った。
今回のテーマは「早い目に点灯しよう」。秋は日の暮れるのが早く、夕方の事故が起こりやすい。「早い目の点灯」を呼び掛ける。また「自転車は車道の左側を走ろう」などを啓発する。
最後に薦原保育所の園児たちが「手を上げて横断歩道を渡ります。シートベルトをします。早い目に点灯します。お酒を飲んで運転しません」などを誓った。


山口蛍選手に特別表彰〜市民の応援に感謝

名張市は8日夜、ロンドン五輪のサッカー日本代表として活躍した同市出身の山口蛍選手(21)=セレッソ大阪=に特別表彰を贈った。地元の励ます会、名張サッカー協会主催、名張市共催の報告会は同市春日丘の近大高専で開かれ、山口選手は「皆さんの後押しありがとう」と感謝した。
大阪市内での天皇杯に出場した後、駆け付けた山口選手は、白いシャツと紺色のズボン姿で登場すると、出席者約300人が大きな拍手で迎えた。亀井市長は表彰状と地元の有名作家・角谷英明氏の青磁の壺を贈った。草花の蛍草の花をデザインした作品で角谷氏は「私が35年前名張に来た時、蛍草がたくさん自生していた。これにヒントを得て作った作品だ」と説明した。
山口選手は「メダルを取れなかったのは悔しいが、世界と戦ったことはよい経験になった。ベスト4進出は皆さんのおかげです」と謝辞を述べた。
亀井市長は「蛍の光は淡い光だが、山口蛍選手は100万ボルトの輝きだ。まだ21歳であり、今後とも頑張っていただきたい」と激励。励ます会の富山修会長(錦生地域づくり組織代表)は「五輪では全ての試合に出場し、チームの要となって活躍した。今後も期待したい」と励ました。
同選手は名張市と錦生地区にロンドン五輪で使用したユニフォームとシューズにサインを入れて寄贈。市内17校にサイン入りのサッカーボール、少年サッカーチームにはサイン入りのボールとバッグを贈った。
名張市のスポーツ関係の特別表彰は、五輪に出場した堀井利雄司選手、岡森まどか選手に続いて3人目。


医療からみた震災対応・仙台医師が講演

名賀医師会は6日、名張市松崎町のADSホールで救急医療週間の行事として特別講演会を開催、講師の仙台医師会の瀬野幸治理事が『医療から見た震災対応』と題して、災害時の医療機関の利用などを市民に訴えた。
瀬野講師は「災害時には、救急医療機関は忙しい。重症、緊急でない場合は救急車や救急病院を利用することは控えてほしい。できるだけ、かかりつけの診療所や最寄りの診療所を利用してほしい。災害時に保険証や現金を持っていない場合でも、災害救助法によって無料で診療が受けられる。救急患者が集中する救急病院では、患者をトリアージ(選別)し、重症者、緊急を要する患者から診療するため、長時間待たされることがある」と話し、災害時に救急病院に集中するのを避けるよう話した。
「持病のある人は、お薬手帳などを携帯して、初めての医師でも対応できるようにしてもらいたい」とアドバイスした。
また、「災害時は電話がつながりにくい。お見舞い電話や無事報告は伝言ダイアルを利用していただきたい。携帯電話は、つながりにくいが、公衆電話から自宅へ有線電話するとつながりやすい。公衆電話は、災害時は無料の非常電話になる」と話した。
災害地への救援物資、見舞品について「新品を送るようにすると利用される。中古品は処分に手間がかかる」と助言した。
被災者は避難所など狭い場所で生活するため、「運動不足になり体の機能が衰える。仕事がないため運動不足になり、機能低下になる」と話した。「ボランティアの場合、できるだけ本人が動けるよう配慮する必要がある。親切のつもりで簡単な身の周りの仕事を取り上げないように。今回の震災で、機能が衰え回復しない高齢者は多い」と経験者としてのアドバイスをした。
講演会では、このほか、名張市立病院小児科発達支援外来の小林医師が「発達障害と子育て」について講演した。


震度6を想定・総合防災訓練

名張警察署は8月31日、防災の日を前に総合防災訓練を実施した。
午前7時15分、名張署駐車場に約80人の署員が集まり、「午前6時、名張断層帯による直下型大規模地震が発生、名張市内では震度6強の揺れが起こり、甚大な被害が発生した」という想定で初動対応があった。信号機が使用できない事態として、赤や青の手信号で車や人の誘導訓練を行った。
救出救助訓練では、倒壊家屋からの人命救助があり、道筋を阻止する鉄棒や木材を切断するためエンジンカッターなどの使用方法を教わった。「まず声を聞く。生存を確認できれば前進」など、署員らは真剣な表情で訓練に参加していた。
午後からは「大地震の発生に備えて」という啓発ビラを大型店で配布した。


おいしいと舌鼓・親子クッキング

地元の食材を使って調理する親子クッキングが18日、名張市農業研修センターで開かれ、農業委員らが耕作放棄地を再生して作ったジャガイモや玉ねぎを使ったカレーを調理した。三重ブランド認定品となった伊賀肉とブランド米(特Aの伊賀米)のライスを使った贅沢な食事に参加者は、舌鼓を打った。
食事後、農村女性アドバイザーによる食育創作劇が上演され、「地元でとれた食品を使っての食育が見直され、楽しく分かりやすい」と拍手喝さいを受けた。
参加した親子は「新鮮な野菜を使った伊賀肉のカレーはおいしかった。お米も炊きたての伊賀米で格別にうまかった。また、こんな機会をつくってほしい」と満足そうだった。


名張市が海外用パンフ作成

名張市はこのほど、外国人向け観光パンフレットを作成した。
英語版1000部、韓国語版1000部、中国版1000部は今後、外国人向けのおもてなしツールと海外で名張を紹介する際のプロモーションツールとして活用したいとしている。名張市役所、名張観光協会、赤目四十八滝渓谷保勝会に設置する。


とれなば人気

名張市希央台2番町に温浴施設「癒しの里・名張の湯」と地場産の新鮮な野菜や特産加工品を販売する「とれなば」=とれたてなばりの愛称=が6日、同時オープンした。午前10時の開店1時間前から、温泉施設に入浴する客や販売施設の開店を待つ客が詰め掛け、盛況を呈した。
「とれなば」では、地場産の夏野菜や味噌、かた焼きなどの特産品に人気が集まった。
オープンセレモニーでは「とれなば」の命名者・大島けい子さんに伊賀米30`が贈られた。ノミネート賞は辰口三亀雄さんで伊賀牛肉が贈られた。
あいさつに立った亀井市長は「名張には地場産の品物を販売する道の駅がなかった。今日オープンした“とれなば”は“名張の道の駅”になる」と話し、JA、商議所、観光協会、物産振興会と名張社会福祉協議会が協力する運営に大きな期待を示した。


テーマは華火讃歌

華火賛歌をテーマに28日、名張川納涼花火大会が名張市の新町河原を会場に行われた。昭和5年以来の歴史と伝統を持つ催しで、今年は東日本大震災から1年あまり経過したことから、夢と希望をもち、活気ある華やかな未来を築こうという願いが込められ、約5000発の花火が真夏の夜空を彩った。
関連のイベントとして午後7時30分から、新町愛宕神社火渡り実行委員会らが神輿(みこし)を先頭に松明(たいまつ)片手に白装束にし、身を固めた区民が名張川を渡った。
午後7時30分、スターマインなどの花火が夜空に舞い上がった。羨望(せんぼう)、魅惑の輝き、未来想花など、それぞれのテーマを持った花火の祭典が観客を魅了した。
会場の有料観覧席で鑑賞していた親子連れは「今年は例年になく素晴らしかった。最後の仕掛け花火は、夜空いっぱいに金のしだれが降って来て、見ごたえ十分でした」と話していた。


子ども道場・地蔵院青蓮寺

名張市青蓮寺の地蔵院青蓮寺では、22日から子ども修養道場を開いている。
道場は▽22日「仏さまの姿と心」(耕野住職)、23日「外国の人の暮らし向きについて」(元商社マン辰口三亀郎さん)▽24日「人権、思いやりの心」について(藤本佐利さん)、▽25日「青蓮寺の今と昔について」(山口繁一さん)▽26日「感謝する心について」竹本久恵さん▽27日=社会見学[仏教伝来の地と大仏様(東大寺)、▽28日「お花を咲かそう」(コスモスの種まき)という予定。
児童たちは早朝7時から読経後、住職や講師の話を聞き、8時からは境内の草引きで汗をかいたのち、安寿さん(住職夫人)が焚いた粥を頂く。昨日は小豆の粥、今朝は芋粥というように日替わりのメニュー。「最近の子どもは小豆粥に食べ慣れていないらしく、食べにくそうだった」と安寿さん。
8月15日には午前10時より青蓮寺地内のB-29墜落現場で米軍将兵の追悼式があり、献花後、日米両国歌の演奏を行う。午前11時からは「平和の集いを」行い、名張ユネスコ協会、名張ロータアクトクラブ、青蓮寺遺族会、地区が参加して平和の誓いを行う。


ぶどう園20日オープン

青蓮寺湖ぶどう組合(雪岡礼三会長)の観光ぶどう園が20日オープンした
8月中旬まではデラウエア品種が主力で、小粒ながら甘い種なしぶどうが人気。
8月中旬からはスチューベン(黒紫色でハチミツによく似た味がする)と黒紫で甘みと酸味が豊富で濃厚な味の大房のぶどうマスカットベリーAの最盛期になる。
また、巨峯もこの時期に甘くなる。このほか、薄紅色であっさりした上品な甘みがある新品種紅富士があ人気がある。
入園料はデラウエア、スチューベン、べリーAが1200円(団体1100円)で、巨峯、紅富士が1700円(団体1600円)となっている。
申し込みは青蓮寺湖ぶどう組合(0595)63局7001まで。

 

高校総体出場 市長が陸上選手を激励

新潟市で28日開幕する全国高校総体の陸上競技に出場する名張市の2選手が11日、名張市役所を訪れ亀井市長から激励を受けた。 女子走り高跳びに出場する県立上野高校3年、田中千明日(ちあき)選手(同市桔梗が丘5)=写真右=と男子3000b障害の県立伊賀白鳳高校2年、辻野恭哉選手(同市美旗町池の台西)=左=。2人は同市北中出身で6月の東海大会(岐阜市)で、それぞれ自己ベストで4位入賞し、出場資格を獲得した。
田中選手は「自己ベストで8位入賞を目指したい」辻野選手は「全国の選手に負けない走りをしたい」と抱負を述べだ。亀井市長は「目標がかなえられるよう頑張ってください」と激励した。 大会は28日〜8月2日、新潟市で行われる。

 

ロンドン五輪出場!名張出身・山口蛍選手

ロンドン五輪に出場するサッカー日本代表に選ばれた名張市矢川出身、山口蛍選手(21)=セレッソ大阪=の応援幕が3日、市役所と出身校の錦生小学校、赤目中学校、錦生地区の国道165号線の歩道橋に登場した。
市役所では亀井市長が「祝30回オリンピック競技大会出場 2012 ロンドン・サッカー 山口蛍選手 名張市矢川出身」と書かれた幅85センチ、長さ9メートルの懸垂幕を掲揚した。
亀井市長は「山口君の快挙は市民皆で応援したい」と話した。山口選手の実家がある矢川地区の住民有志による「蛍サポータークラブ」(井上政征会長)は代表決定のクラブ便りを地区全86戸を配布した。

 

名張警察署協議会・会長に東川氏

平成24年度の第1回名張警察署協議会が18日、名張警察署で開催された。今年で12年目。警察署の管轄区域内の業務運営に意見を述べることにより、地域住民の意向を反映させることが目的。民間から今年度の委員は、淺津英明、峠美晴、中谷大介、東川芳顕、森恵子、森本祐子、山本進(敬称略・50音順)。各委員に委嘱状の交付式が行われた後、会長に東川氏と副会長として峠氏が選出された。
辻署長は、「市民の目線に立った業務運営がなされているか、市民の常識、感覚と警察の常識、感覚とのズレはないかという点。また、ご提案、ご意見いただいた件が果たして反映されているかどうかということなどをみていただいて、いろんな意見、指導をいただきながら業務運営にあたっていきたいと思っています」とあいさつした。
また24年1月から5月の名張警察署管内の治安概況の説明があった。
項目別にみると、現在同署の警察官89人、事務官は7人、単純計算では、警察官1人が市民1045人に対応している。
市民からの警察安全相談の受理件数は、前年同期に比べると32件減。そのうち男女間のトラブル、ごみの不法投棄、借金トラブルなど生活安全関係が最多。
また、刑法犯認知件数は、昨年同期に比べ18件減。しかし、検挙件数も減っているという状況。刑法犯の中でも窃盗犯は、昨年に比べて自転車盗が15件増加している。辻署長は、「盗みやすい自転車がターゲットにされている。警察ではツーロックを防犯広報しているところ」と説明した。
振り込め詐欺は、昨年同期は零件だったが、今年は既に、架空請求詐欺1件、オレオレ詐欺が1件発生。辻署長によると犯人のキーワードは「他に言うな」「時間がない」。対策として「家族との会話、絆が振り込め詐欺を未然に防ぐ唯一のものだと思う。日ごろからお孫さん、お子さんに電話をしてください」と。
交通事故の発生状況は、62件増と厳しい。追突事故が33%、出合い頭の事故が20%で、ちょっと注意すれば防げる事故が多い。時間別にみると、18時から20時のラッシュ時が最多。16時から18時が13%。また朝8時から10時も13%と多い。署では携帯電話、一時不停止、信号無視、シートベルトの取り締まりを重点的に行っていく方針だが、取り締まりだけでなく、安全教育、広報、啓発活動も進めている。

 

伝統を未来へ・二月堂松明懇談会

市民団体「春を呼ぶ会」主催の松明(たいまつ)懇談会が16日、名張市内で開催、関係者が集まる中、伝統文化の継承と今後の協力を話し合った。
参加したのは東大寺関係の僧侶、東大寺園玄講社の伊賀一ノ井松明講、河内中組、河内永久講、江州一心講、東香水講、山城松明講などの伝統ある東大寺修二会(お水取り)行事に参加協力している講社の人々。また、二月堂松明調進行事を支援している笠間の郷を思う会、NPO法人音楽の森、NPO法人地域と自然のメンバーと春を呼ぶ会と母体の名張青年会議所OBなど。
来賓の亀井利克名張市長は「永年の伝統行事が一度も途切れず続けられてきたことは、素晴らしいことだ。関係者のご尽力に感謝と敬意を表したい。松明寄進の行事を毎年続けている名張市赤目一ノ井の「伊賀一ノ井松明講」は、名張市、三重県の無形文化財に指定されている。しかし、この行事を支えている“春を呼ぶ会”は市民の団体だ。この団体の活動が永く続くようにと名張ユネスコ協会が日本ユネスコ協会の未来遺産に推薦した。申請3年目に審査に合格、春を呼ぶ会はその活動が社会的に認められ、スポンサーもついた。審査は後継者育成で評価された。春を呼ぶ会は、名張高校の学生の支援をいただいている。また、今年から名張ユネスコ協会の推薦で近大高専も参加され、今後、松明行事を永く支えていただくことになったことは喜ばしい」とあいさつした。
日本ユネスコ協会未来遺産審査委員で三重大学副学長の朴恵淑教授は、「この素晴らしい伝統行事を永く続け、さらに未来へ伝えていただきたい」と祝辞を述べ、近大高専の神野稔校長が「伝統行事の一端をお手伝いできることになり光栄だ。推薦いただいた名張ユネスコ協会に感謝し、今後も協力したい」とあいさつした。
このほか参加した人々は、地元県議、商工会議所、ロータリクラブ、ライオンズクラブ、名張ユネスコ協会、国土交通省木津川工事事務所関係者、名張市副市長、産業部、教育委員会関係者。

 

伊賀に縁ある世界的ミュージシャン来演・おきつもジャズフェスティバル

伊賀に由縁(えにし)のある世界的なジャズミュージシャンが集結する「おきつもジャズフェステイバル」が8月19日、名張ADSホール開催させるため、友志でつくる実行委員会は12日、名張市庁舎で記者会見を開いた。
出演は現在、ニューヨークで活躍中のピアニスト・福森道華さん(伊賀市猪田出身)とギターリスト・石川政美さんのトリオフィーツリングのメンバー、さらに、天才ピアニスト国府利征(月ヶ瀬在住=写真右)とスーパー3のメンバー。
おきつもジャズフェステイバル実行委員会(委員長・的場敏訓氏)、ADSホールが主催。共催は名張市、名張市教育委員会。名張商工会議所、名張文化協会、名張ロータリークラブ、名張中央ロータリークラブ、名張ライオンズクラブ、名張青年会議所が後援する。
実行委員長の的場敏訓さん(写真左)は「伊賀に縁があり、関係が深いジャズミュージシャンの演奏をぜひ地元で聞いてもらいたい。ニューヨークで活躍中の福森道華さんと夫の天才的ギターリスト石川政美氏が組むトリオフィーツリングとメンバーの山本裕之(ベース)、公手徹太郎(くでてつたろう=ドラム)のバンド、さらに、月ケ瀬在住の天才ピアニスト国府利征とスーパー3のメンバー。ドラマーの平山サンペイ恵勇、ベースとバイオリンの藤村竜也のグループが熱演する名張では初めてのジャズコンサートになる。伊賀市の方も大歓迎です」と話した。
会見に同席した福森道華さんの母の福森詔子さんは「道華は3歳からピアノを始め6歳から作曲をした。上野高校から愛知県立芸大音楽部を卒業し東京でライブ活動をしていたが、有名な音楽家に師事し、現在、ニューヨークで活躍している。石川政美さんは素晴らしいギターリストだ。年に一度、故郷に帰ってくる。地元では阿山ホール、山添ホールで公演したことがある」と話した。

 

「長寿とたべもの」を講演

名張ロータリークラブ(森脇秀彦会長、42人)は20日、名張産業振興センターアスピアで、伊賀市の愛農学園農業高等学校の前校長・奥田信夫さんを招き、長寿とたべものと題した講演会を開いた。
愛農学園は全国唯一の農業私立学校で、奥田氏は第1期生、昨年まで同校の校長職も就任していた。それだけに、農業を育てる使命感が強く、「長寿にはたべものが大きく影響する、農業人口の拡大が大切だ」と力説した。
また、長寿は、人の寿命の長さだけではなく、生きる内容。そこには食べ物があり、食べ物は土から生まれていると話し、化学肥料で育ったニンジンと有機栽培でのニンジンの違いのサンプルを見せ、「人間の遺伝子を守るためにも薬品の入った食品を食べない。さらに食べ過ぎず、バランスのいいものを旬の時期に味わってもらいたい」と話し、昭和30代の日本人の食生活習慣を推薦した。
講演後、来場者約300人には同学園が用意した無農薬の大豆を使用した醤油やタマゴが配られた。

 

56点の油彩画・中さんが個展開く

名張市立梅が丘小学校の校長退職後、梅が丘幼稚園長を18年務めた中英夫さんの油絵の個展が5月18日から20日まで、元町リバーナで開かれた。
師匠には就かず独学で油彩画を始めた中さんの作品は、昭和53年「赤い壺」(10号)で市展に入選。さらに、総合芸術誌に「峠の巨木」(50号)が掲載された。また、「月と屋久杉」(50号)は松本市立美術館公募展に入選。
全国各地の作品も多い。「白川郷の家」、「尾瀬の朝」、「早春の磐梯」「八甲田山田代平」など旅情をそそる作品も、色彩豊かに描かれている。
今回出品した100号の大作「百尺観音」はダーク色の観世音と薄暗い室内に、小さな“紅一点”が印象的。紅色の花が一輪添えられているのは憎い演出。

 

歴史地図を立体で〜名張おきつもを語る会

名張市の市民グループ「おきつもを語る会」(奥田善郎会長)は、名張の歴史を盛り込む立体模型地図の制作に奔走中だ。作品は、地名や遺跡をその場所に差し込む立体模型図。6月2、3日に産業センターアスピアで行われる「伊賀の手づくり作家展」で公開する。
制作は副会長で切り絵作家の川瀬洋二さん(写真左)が中心となり、同市中町の旧名賀歯科医師会館で仕上げた。立体模型図は1.8メートルのベニヤ板2枚で土台を作り、1万分の1の地図の等高線を参考に切った発泡スチロール板を重ねていくもの。
完成後は重ねていくと等高線通りの地形になるが、板の厚さの関係で高さ比率は2・5倍になる。遺跡は6月=原始時代、7月=弥生〜古墳時代、8月=奈良〜平安時代の遺跡名を差し込む。
11月10、11日の「隠(なばり)街道市」で現代の状態を展示する。制作は、同館で続け、市民の参加を呼び掛けている。

 

女子サッカーの宮崎さんが教室

元サッカー女子日本代表の宮崎有香さんによるサッカー教室が5月12日、名張市百合が丘コミュニティー広場で開催され、地元の小学生ら約20人が参加して指導を受けた。
宮崎さんは、なでしこリーグの伊賀FCくノ一、東京電力マリゼなどでプレーし日本代表として活躍、現在は引退し、高校の教師をしている。宮崎さんを呼んだのは名賀名張女子サッカークラブ・アルテミスジュニア。
コートで宮崎さんは、子供たちにわかりやすくヘッヂングやドリブル、リフティングを指導。また、名張サッカークラブの福本進治会長も参加、子供たちと楽しいひと時を過ごした。
参加した児童たちは「名張で日本代表の選手の指導を受けうれしかった。サインももらった」と話していた。

 

夏の甲子園に期待!東海地区大会に出場

第59回春季東海地区高校野球三重県大会に優勝し、東海地区大会に出場する名張市春日丘の近畿大学工業高等専門学校の野球チームが10日、神野稔校長、向井康恩部長、伊藤康弘監督らと共に名張市長を表敬訪問、亀井市長、福田議長が対応した。
亀井市長は歓迎のあいさつで「名張の高校では県大会での優勝はなかった。今回の優勝で名張市は大きな元気をいただいた。夏の甲子園にも期待が持てる」と喜びを表した。神野校長は「名張市へ誘致していただいてよかった。グランドは高所で寒かったそうだが、それがよかったのかもしれない。熊野の黒潮で鍛えた体に、名張の忍者の元気をもらったようだ」とあいさつ。伊藤監督は「夏の大会までにタイトルをいただきよい経験になった。粘り強く頑張り、夏までに調子を上げたい」と述べた。
亀井市長は「甲子園に出場することになれば、応援に行かねばならない。市も補正予算を組み応援したい」と期待を膨らませた。

   

9人が35点出展・名張水彩画展開催

第25回名張水彩画展(小林芳郎氏主宰)は4月19日から22日まで、リバーナホール(イオン名張店3階)で開催した。
風景画、静物画、人物画など、9人の作家が10号から30号の作品35点を展示、精緻でまじめな画風が見物者の感嘆を集めた。

 

春の例大祭 餅まき・きき酒など

名張市平尾、延喜式内宇流冨志禰神社の春の例大祭が15日行われ、多くの人でにぎわった。境内では午前10時から、伊賀まちかど博物館に指定されている同社所蔵の能面が展示、10時30分と午後1時30分の2回にわたり、獅子神楽が奉納された(一ノ井春日神社獅子神楽保存会)。また、11時30分から名張金剛会の謡(うたい)も奉納。祭典終了後、子供コーナーでは飴のすくい取り、輪投げ、クイズなどが行われ、きき酒コーナー(名張酒造組合協賛)、お抹茶、ぜんざい、うどんコーナー(茶華道会や敬神婦人会)も人気を呼んだ。毎年参加している名張地区住民は「今年は春らしくいい天気。能面や獅子舞は楽しみです」と話していた。

 

放課後児童センター新設

 名張市立比奈知小学校の放課後児童クラブ「ともがき」の専用建物が新築され31日、完成式があり、関係者や児童約40人が出席した。
 運動場東側に校舎から独立した約100平方bの鉄骨平屋建てで、面積は従来の2倍。収容人員も倍増の40人になり、事務室やトイレもある。事業費は約2千万円。指導員も1人増の5人になった。
 尾本頼彦会長は「平成17年から始まったこの施設は、先輩運営委員のご尽力で続けて来られたが、これから多くの児童が収容できるようになる」とあいさつ。
 指導員代表は「今度は広い建物で使いやすい。トイレや事務室もある。従来は、子供が机に近づいてきて困ったが、事務室ができたので、独立した事務ができてありがたい」と喜びを述べた。
  保護者代表の今西幾子さんは「広々とした場所で子どもたちが過ごせてうれしい。安心して子供を預けることができ、働く親としてうれしい」とお礼の言葉を述べた。

   

桂三弥さん名張観光大使

名張市は市の初代観光大使として桂三枝一門の桂三弥さんを任命し4日、市役所で亀井市長が委嘱状を手渡した。
桂三弥氏は本名・三成忠司氏で昭和46年(1971)生まれ、桔梗が丘4番町に7歳から在住。桔梗が丘東小学校、北中学校、県立桔梗が丘高校卒業、神戸学院大学法学部卒業。平成9年落語家桂三枝氏に入門。現在、大阪で活躍中の名張市民。
学生時代は中学校で野球部、高校で陸上部に在籍し、駅伝メンバーで東海地区大会に出場したこともあるスポーツマン。大学では落語研究会に入り部長を務めている。
三弥氏は「名張市の好きなところは赤目滝で、滝壺で泳いだこともあり、名張市をどんどんアピールしたい。大阪で名張を売ることを期待されており、ご当地落語を作りたい」と話した。
最後に「着物とかけて名張と解く」、こころは「きてみてよかった」とのオチを披露。14日の桜まつりのイベントには出演の予定。観光大使の任期は平成27年までの3年間。

 

伊賀市を全国発信

千代の国を観光大使に伊賀市は郷土出身の幕内力士・千代の国関( 21 )=本名・澤田憲輝=を観光大使に委嘱し28日、内保博仁市長が委嘱状を渡した。内保市長は「観光大使第1号を快諾されてうれしい。それぞれの場所で、勝越していただきたい。NHKテレビの大相撲中継で『千代の国関、九重部屋、三重県伊賀市出身』と放送されており、伊賀の名前が全国に発信されるようになった。これから頑張っていただきたい」と激励した。千代の国は「観光大使となり光栄です。これから、全国各地を回る際、伊賀市の名前を広げるよう頑張りたい」とあいさつした。

 

安心安全願い-新入学児童に贈呈

名張市内の4団体から、市内の新入学児童の安全安心を願ったプレゼントの贈呈式が22日、名張市役所であり、新入生682人に代わり、上島教育長が贈品を受け取った。
プレゼントは名張ライオンズクラブ(山本修会長)がランドセルカバー、名張地区交通安全協会(野中啓子会長)が交通安全連絡袋、三重県トラック協会(伊賀支部理事谷口賢一=谷口梱包社長)が交通標識入り下敷き、名張地区防犯協会(西本彰文会長)と同職域防犯組合連合会(富永巌会長)が、不審者から身を守る啓発用「イルカのおすし」クリアファイルを贈呈した。
上島教育長は「新入学児童に交通安全を啓発するグッズや自ら防犯意識を高める品物をいただいて感謝する。児童や父母に代わりお礼を申し上げたい」とあいさつした。

 

名張公民館まつり・桂三歩落語も

 名張公民館まつりが10、11の両日行われ、11日には桂三枝の門下で桂三弥の兄弟子・桂三歩が1時間30分にわたる落語を披露、軽妙な話術で聴衆を沸かせた。会場には、各分野にわたり複数のサークルが競い合い、他地区では見られないレベルの高い作品が展示された。
 絵画では、ホワイトキャンパス、水彩画教室、YMクラブが技を競い、図書室では松寿学級、女性学級、ふたば家庭学級による陶芸教室「みどり会」があった。また、絵てがみ教室、陶芸すみれ会、おきつも句会、給食サービスプチトマト、福祉交流施設、名張公民館学級による力作も披露。
 工芸室では五十寿生花クラブ、なかよし花もめんが豪華な作品を出品した。第3講座室ではフォトクラブ「光影」が高度な作品を展示。新墨会はレベルの高い書道の力作を展示した。般若心経の作品が数点展示され、丁寧に書かれた掛け軸も数点あり、レベルの高い書道作品ばかり。
 ロビーでは名張みどり会、名張公民館学級、キッズスクエアが見事な作品を展示。模擬店では、コーヒーとクッキー(名張料理クラブ)、おでん(五十寿会)、からあげ、焼きそば、フランクフルト、フライドポテト(本町あいのり)が人気を博した。
 丹精込めた盆栽、山野草(名張花みどり会)の作品が参加者をなごまし、感嘆させた。訪れた人は「名張公民館展は、出展作品の量、質において市内随一」と称賛していた。

   

名張市へ1千万寄付・創業百年迎えた(株)タカキタ

 名張で生まれた上場会社(株)タカキタは今年で創業100周年を迎えたことから2日、若山東男会長と松本充生社長が名張市役所を訪れ、1000万円を寄付、小切手を亀井市長に手渡した。
 松本社長は「創業以来、お世話になった名張市への感謝の気持ちです。従業員一同、次の100年を目指して頑張ります」と話した。
 亀井市長は「100年続けることは大変なことだ。子供のころおやじが高北式カラスキで田んぼを耕していたのを覚えている。寄付金は有意義に使わせていただきたい」と話した。
 同社は立志伝中の創業者・高北新治郎氏が大正元年(1912)、深耕犂(からすき)を考案・特許をとって事業を伸ばした。その後、他人資本を入れて大企業に成長、名張で唯一の株式上場会社に。製品も多角化、トラクターはじめ農業機械を製造している。
創業者・高北新治郎氏は名張商工会議所の初代会頭も務めている。

   

青蓮寺湖駅伝79チーム力走

早春の名張路に春を告げる第26回名張青蓮寺湖駅伝競走大会(名張市主催、NPOなばり総合型地域スポーツクラブ主幹)が26日、青蓮寺湖畔5・6`を周回するコースで開かれ、市内外の79チームが出場した。男子20・4`(6区間)、女子13・2`(5区間)、男女混成の部13・2`(5区間)の3部門で優勝が争われた。男子の部は監督☆太一(伊賀市)チームが1時間4分44秒、女子の部は星翔高校クラブ(摂津市)が53分37秒で優勝した。
午前10時30分一斉にスタート、あられが降る中、各選手は力走。参加者は昨年より8チーム増え、ゴール後の選手に熱い豚汁がふるまわれた。今年は視覚障害のある人が2人参加、ボランティアのガイドランナー「走風」の伴走で力走した。
成績は次の通り。
 【男子の部】総合成績@監督☆太一(伊賀市、1・4・44)A旭ダイヤA(伊賀市、1・6・43)B尾鷲高校陸上部(尾鷲市、1・6・49)C大阪走友会(富田林市、1・9・42)DSTRT(志摩市、1・11・57)E旭ダイヤB(伊賀市、1・17・7)F名張消防署(名張市、1・18・4)Gつつじが丘A(名張市、1・20・41)
 【女子の部】@星翔高校クラブ(摂津市、53・37)A名張自動車学校セーフティードライバーズ(名張市、1・0・4)Bヨガチュラ 女子駅伝部(名張市、1・6・20)C伊勢赤十字病院A(伊勢市、1・7・25)Dパナホーム伊賀女子チーム(名張市、1・7・58)ECENTRAL LADY5(名張市、1・9・43)
 【区間成績男子】第1区=本津耕大(16・27、尾鷲高校陸上部)、第2区=宮川大樹(6・55、監督☆太一)、第3区=金沢裕幸(9・2、旭ダイヤA)、第4区=竹中泰知(6・22、監督☆太一、区間新)、第5区=前田洋輔(9・4、同、区間新)、第6区=山地伸哉(15・59、旭ダイヤA)
【同女子】第1区=橘ひかり(10・45、星翔高校クラブ)、第2区=畑美咲(9・46、同)、第3区=橋本愛里(11・25、同)、第4区=山中真琴(8・12、同)、第5区=山中さゆり(13・29、同)

   

農産物研修会・加工でチャンスを

名張市産業部は23日、市役所で「農産物加工品販売に取り組むための研修会」を開催、三重県伊賀農林商工環境事務所農政普及室職員が講演した。
講演では、農産物を加工することでビジネスチャンスが生まれ、付加価値がつき販売増になると説明。
具体的には、農産物を加工することで▽すぐに食べられる▽保存性が増す▽おいしい食べ方を提案できるなどの利点がある。
さらに、付加価値がついて販売金額が上がる。たとえば、1kgの米の販売価格は400円だが、おにぎりにすれば21個ができ、1個100円で2100円になる。味ご飯にして売れば約10パックになり、1パック250円で売り上げは2500円。さらに、巻きずしにすれば10本になる。単価360円で3600円になると例示した。
国の「農産魚村の6次産業化」推進計画を説明。6次産業とは1次×2次×3次=6のことで、農産物を加工して直売する新しい産業で利益が大きくなるとしている。
例へば、伊賀には、大山田農林公社の「おはぎ」島ヶ原」郷づくり公社の「なす漬け」「かきもち」名張の「餅、赤飯、漬け物」「ばりっ子みそ」など。
このほか、地域よっては、こんにゃく、惣菜、菓子類、ようかんがある。
製造場所、加工施設などには保健所の許可が必要で、保健所との事前相談、営業許可申請、施設検査、許可証交付などの流れがある。
食品衛生責任者の資格が必要で、調理師や栄養士の免許のない人は「食品衛生責任者」の資格を取る講習会(年2回)が必要。
加工品を販売するためには製品の表示が必要。「詳細は保健所で」と話し、参加した人たちはメモを取りながら聞き入った。

 

たいまつ調進行事・春を呼ぶ会ら約100人が参加

名張市赤目町一ノ井の極楽寺で11日、奈良東大寺二月堂のお水取り(修二会)に用いる松明(たいまつ)の調進行事が、松明講のほか春を呼ぶ会、名張高校生ら約100人が参加して行われた。
関西では、奈良東大寺二月堂のお水取りが始まると寒波が厳しくなり、お水取りが終わると春が来るといわれている。このお水とりの行事に使われる松明は、約750年前から名張市赤目町一ノ井の松明講が毎年寄進している。
早朝、一行は、鎌倉時代の豪族・道観長者が寄進したといわれる松明山に入り、樹齢約80年のヒノキを松明講の人が切り倒し、約72センチの小切りに。これを、春を呼ぶ会や同会が呼び掛けた名張高校運動部の生徒が担ぎ、山から搬出した。
切り出されたヒノキは極楽寺の境内で住職が祈祷した後、36センチに切断、皮をはいで1200枚に小割りされ、松明講の人が松明にして束ねた。これは、3月11日、道中安全祈願の護摩法要を行ったのち、道観長者の塚に報告される。翌12日に東大寺に納める。この薪は来年のお水取り行事に使われる。
春を呼ぶ会は、名張ユネスコ協会の推薦で日本ユネスコ協会連盟がユネスコ未来遺産に登録した。3月11日に、登録証授与式が赤目公民館で行われる。

 

商売繁盛! 名張市の八日えびす

海の幸と山の幸を交換する市が起源といわれる名張市蛭子神社の八日えびすは、今年も地元住民や近在の人で賑わった。
ふだんは人通りの少ない名張市鍛冶町通りも7、8両日はたくさんの屋台が出店。
神社境内では地元奉賛会の人が作ったケッキョ(吉兆)にはは大判小判や福俵、鯛などが釣つりさげられ、福娘の掛け声とともに売れていた。吉兆を手にした50代の男性は「一年間飾り、翌年のえびす祭りに返し、新しいのを買う」と話してた。

 

 


子ども議会開催・議場で市長ら答弁

名張市PTA 連合会などが主催した小学生の「わくわくどきどき子ども議会体験」が28日、名張市議会議場で開会≠ウれ、ちびっこ議員たちが福祉や医療、防災について意見を述べ、出席した亀井市長、上島教育長は丁寧に答弁した。議員たちは「夜間に子どもを預けられる施設を」「学校の照明をLED で節電を」「市民球場をプロ野球の出来る球場に」などの意見を述べた。伊賀地区の医師不足については「お医者さんの学校をつくって、お医者さんを増やしてほしい」との要望。亀井市長は「三重大学などと連携し、医師確保に取り組んでいる。春から市立病院の医師は増える」と答弁した。議長を務めた錦生小学校5年の松本義久君は「緊張したが、落ち着くように心掛けた」と話した。

 

 


名張ママ健闘!元五輪選手と親善試合

「宝くじスポーツフェアはつらつママさんバレーボールinなばり」が21日、22日名張市夏見の体育館で行われ、2日目の22日午前には1964年東京五輪金メダルに輝いた「東洋の魔女」主将河西昌枝さんや96年アトランタ五輪出場の大林素子さん、04年アテネ五輪出場の大山加奈さんらが参加するドリームチームが地元社会人女性や中高生ら約20チーム270人を指導した。
午後からは、ママさんチームの赤目フィニッシュ、つつじが丘エコー、名張おとめがドリームチームと対戦した。世界のベテランを相手にママさんチームも得点するなど善戦し、観衆を沸かせた。
参加した地元選手は「オリンピック選手と試合をするなんて考えたこともなかった。感激です。いい思い出になります」と話していた。

 

 


鬼めがけて弓を射る正八幡宮の弓とり行事

名張市八幡地区の氏神さん・正八幡宮の弓引き行事が15日行われ、神主や区長などが弓を引き、鬼と書かれた50センチ四方の的を目がけて矢を放った。副区長の福森十一さんが見事射抜き、見物者が拍手喝采した。
正八幡宮は源氏の氏神とされ、源氏をルーツとする武士が破魔矢を射た故事が300年続いている。

 

 


美旗でどんど1年の無病息災願い

名張市美旗中村の伝統行事「どんどやき」が9日、地区の農村公園で行われ、約17bの“恐竜”が燃え上がった。燃えた竜は焚火にされ、周りには竿の先に刺した餅を焼く村人が群がり、1年間の無病息災を祈った。
 “恐竜”の“胴部分”は、竹や藁(わら)で丸型の小屋を作り、中には正月用の飾りやお札を入れどんどで燃やす仕掛け。さらに竹の葉を巻き込んだ束で長い首を作り、首先には、しめ縄につるした藁細工の飾りを付ける。
午前7時30分、小屋の藁に点火され次第に燃えあがり、どんどやきはクライマックスに。同様の“恐竜のどんど”が14日、美旗まちつくり委員会主催で市民センター前の田んぼで、正月飾りやお札さんなどが焚きあげられる。参加者には雑煮やぜんざいも。

 

 


ジャンボ門松往年の斎王上路に

県道29号(松坂〜青山)線にジャンボ門松がお目見えし、ドライバーの目を楽しませている。伊賀市霧生地区の「霧生桜の会」は10年前から毎年20尺(6メートル)を超えるジャンボ門松を集落の手前に建て、地域に入ってくる人を歓迎している。霧生地区にはリゾート施設やゴルフ場があり、訪れる人はお正月気分を満喫。
この県道は、古くは天皇に代わり、伊勢神宮に奉仕した未婚の皇族子女・斎王が通った道(斎王上路)でもある。斎王は阿保の頓宮(とんぐう=皇族宿所)を出て、霧生峠を越えて伊勢川口の頓宮に至る道だった。
都が京に代わってからも、後醍醐天皇が廃止するまで、帰路はこの道を通り、名張に至り、名張川で禊(みそぎ)をして畿内に入った歴史の道でもある。