▼ぴーぷるステーション【NO.3】
名張市青蓮寺区長の辰口三亀郎さん(70)
■地蔵院周辺桜の名所に
 「ここまでこぎ着けるまでは大変な苦労でした。県や市の協力、当時県会議員だった亀井・現市長さんらのご努力によるもので、感謝しております」と感慨を込める名張市青蓮寺区長の辰口三亀郎さん(70)。念願だった同地区の多宝山地蔵院(耕野一仁住職)本堂正面参道が開通、ホッとした表情を見せていた。
 同参道は、1997(平成9)年から地蔵院整備の三大事業として行われた。付近の治山事業が完了していた矢先、2年前の台風で境内周辺の土手が幅約25メートルにわたって崩壊して、事業も中断か?のピンチ。「土砂崩れ現場は民家にも近く、このままでは危険性が高い。何とか災害復旧工事の適用が受けられないか」と、再三市や県に相談。昨年1月になって、ようやく県の小規模治山事業に取り上げられた。「普通なら対象外でしょうが、放置しておけば周辺家屋に2次被害の可能性もありますからね」と話す辰口さんの口ぶりには、カネボウを退職後、7年前から任された区長としての責任、苦しい立場ものぞく。
 青蓮寺地区は戸数86。豊かな自然や果樹・ブドウ園が広がる半面、百合が丘住宅団地が隣接する山村でもある。「さまざまな角度から地域整備事業に取り組んでいますが、まずは子どもの遊び場を整え、地蔵院周辺を桜の名所にしたい」。古里づくりはこれからだ。
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