▼ぴーぷるステーション【NO.7】
料理研究家・吉原ひろこさん(55)

現場を踏み独創レシピ
 「私は“現場主義”なんです」。上野市街地から約7`離れた農山村・蓮池。料理研究家、吉原ひろこさん(55)主宰のアートギャラリー「創造空間−TA彩(たさい)」で18日、新商品開発に取り組む伊賀ブランドづくり実現の会が「求評会」を開いた。一瞬、何の集まり?と首を傾げるが、簡単に言えば「伊賀のグルメの試食会」。その料理を創作したのが吉原さんで、当日のメニューは実現の会から要請のあったオリジナルカレー。
 長崎出身。大学卒業後、横浜市の小学校で教壇に立ったが、のどを傷めて退職。在職中からの料理研究やライターの“顔”を生かし、鎌倉で「TA彩」を立ち上げた。伊賀に住み付いたのは4年前。製陶会社の世話で農家を借り、声が掛かれば学校や地域に飛び出して「料理」や「食材」などの指導にほん走する。
 求評会は2度目。今回は阿山町の伊賀豚をベースに、地元産のホウレンソウと青ネギを使ってのレシピ。「タマネギの甘味を青ネギで調理した。健康指向で、グリーンカレーといったところ。上にスペアリブのローストも盛り、日本のどこにもないものです」と、ほほ笑む。吉原さんは「嗅覚、視覚など五感を働かせて帰っていただければいい。都会では味わえない自然、手近にある食材、いいところですが、次は海岸線へ行きたい」と新たな“現場”を広げる。

TOP戻る