▼ぴーぷるステーション【NO.11】
若戎酒造 社長・重藤久紘さん(59)

日本酒の味若い人にも
 創業150年。青山町阿保の若戎酒造鰍ェ開く「若ゑびす吟醸館まつり」も今年で第11回目。第6代目社長の重藤久紘さん(59)は「毎年、3月第1日曜日の恒例行事。お客さんへの感謝の気持ちと、日本酒の歴史と伝統を理解していただくのが目的です。年々、多くの人に楽しんでもらい喜んでいます」と、一人ひとりとにこやかに応対。
 同酒造は、嘉永6年(1853)、重藤義左衛門が31歳のときに伊賀・藤堂藩から酒の印札(免許)を受けたのが創業の始まりという。長年にわたって、日本酒醸造の伝統を守り、全国新酒鑑評会でも通算9回の金賞に輝いている。重藤さんは「最近は日本酒離れが進み、業界としても厳しい。酒と言うと酔っ払いをイメージされがちだが、ガブガブ飲むのではなく、食事と一緒に味わうという意味で若い人にもっと飲んでもらいたい」と、伊賀酒造組合の理事長でもあり、特に伊賀酒のPRには力を入れる。
 現在、同社が歩んできた沿革などをまとめた記念誌を製作中で、8月には出版の予定だが、5月15日には東京・御台場で「鉄人の料理と伊賀酒を楽しむ会」も開催する。これは同酒造組合が、伊賀酒を全国ブランドとして売り出す初の試み。重藤さんは「今後、小売り販売の免許自由化など、新たな規制緩和も必至。攻めの姿勢を忘れては生き残れませんからね」。

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