▼ぴーぷるステーション【NO.20】

名張市赤目町長坂区長・岡松道男さん(65)

■水道整備を町づくりに
 「数10年来の念願がようやく実りました。こんなにうれしいことはありません」。水道未普及地区だった名張市赤目町長坂に上水道が整備された。岡松道男区長(65)は「もう飲料水に困ることもない。次は、後世に誇れる町づくりに取り組んでいきたい」と、新たな夢を描く。
長坂地区は、同市の景勝地・赤目四十八滝の玄関口。滝川を挟んで民家が傾斜地に散在しており、生活用水などは条件が良ければ井戸を掘ってまかなえるが、谷水を引く家もあり、20〜30年前から水道施設の整備を市に要望してきた。
 「私は富山・魚津市の出身。縁あって、約40年前に名張へ来ました」という岡松さんは地元で民宿・橋畔亭を経営している。「水がないのは不便なもの。15年ほど前になるでしょうか、傾斜地で民家が火災に遭った際に滝川から何本もホースをつないで水を汲み上げましたが、十分な消火活動ができなかった苦い思い出があります」と、19日の完成式では式典に先立って消火栓から消防ポンプの放水も行った。
従来の給水難が解消されたことで、次は観光バスが困らないように道路をどう改良するか。岡松さんは「長坂から約1`赤目滝よりに温泉の泉源があり、以前にはアスレチック施設もあった。この温泉を復活させ、地域起こしの呼び水にしたい」と課題は多い。

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