▼ぴーぷるステーション【NO.22】

栄町新聞専売店経営・小山勝美さん(74)

■図書寄贈に感謝状贈る
 5月10日に開く名張中学PTA総会で、栄町、新聞専売店経営、小山勝美さん(74)に生徒の読書運動功労者として感謝状を贈呈する。
 小山さんは20歳になった時から毎月、母校に1冊の本を贈ることを始め、これまで55年間続けてきた。小山さんは動機について、「私の少年時代は貧しく、自分で思うように本を買うことができなかった。読書好きの私にはつらい体験。可愛がってくれたある先生が、自宅の読書を自由に読ませてくれるようになり、本当にうれしかった。贈本の原点です」と語る。
 同校の図書館には「小山文庫」が設置され、毎月、文学、歴史、科学関係の全集本が届けられ、生徒たちの読書に供している。
 「子どもの活字離れが社会問題にもなっている今日。自分の読書欲を満たすことができなかった過去を思うと隔世の感。国も学校も児童生徒の読書推進に力を入れているが、子どもの活字離れを正すのは、大人の責任でもあると思います。贈本が少しでもお役に立てばありがたい」
 小山さんの贈本は、名張中だけにとどまらず、名張小、名張養護学校、名張育成園、そして市立図書館への定期贈呈に広がっている。「私が贈った本が子どもたちの目にとまり、学力や知識の向上に役立ってほしいと思う。この感謝の奉仕活動は生涯続けたい」と。

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