▼ぴーぷるステーション【NO.32】

木工細工や竹細工などの゛講師役"・新忠勝さん(67)

■指導プラス触れ合いを
 「指導員と言っても、電動糸ノコギリを使う私自身が初の体験でしたからね。しかし、工房を訪れる人がいる以上、いろいろ学ぶことや教えられることがあります」と語る名張市布生の新忠勝さん(67)。今春、名張市神屋の旧公民館跡に完成した地域資源活用総合交流施設「国津の杜(もり)はぐくみ工房あららぎ」で、利用者からの要請があると他の仲間らと間伐材を使っての木工細工や竹細工などの゛講師役を請け負っている。
 近鉄に30年間務めた。うち15年間ほどは「耳成駅」で責任感が要求される一人駅長としての大任を無事果たし、現在は「八木駅」に接する橿原市営駐輪場に勤務している。「近鉄に務めたのも、わずか1、2反(1反は10e)の田んぼを耕していても食べていけませんからね。当時、名張から近鉄に務める人は結構いましたよ」と振り替える新さん。今は工房を訪れる子どもや家族連れらとの触れ合いが楽しみだという。
 過日、この工房で地元の国津小学生6人が体験学習した。待ちかねる新さんは早速、杉板に怪獣や乗り物などを描いて糸ノコで裁断し、児童らに木工細工の楽しさを伝授。「私の子ども時代にはなかった工作。それを教えていくのは緊張しますね。ですが、作品を作り上げていく楽しさを学びとってもらえれば…と思っています」。

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