▼ぴーぷるステーション【NO.33】

地元の世話人代表 区長・竜本義平さん(69)

■若い力士が元気くれた
 「こんな小さい山村に大相撲が巡業合宿に来てくれるなんて、まるで夢みたいな話が本物になって、50軒ほどの村が急に活気がわいた。毎日、若い力士と接するようになり、村人は元気をもろたみたいです」
 8日、奈良県室生村向渕の公民館で合宿に入った間垣部屋の一行は、早朝7時には仮設土俵で猛げいこを始める。地元の世話人代表、農業、竜本義平区長(69)は「プロ力士のお世話ななんて初体験。力士は12人。みんな伸び盛りの若者ばかり。思った以上に礼儀正しく、村びととはすぐ友だちになった。力士たちはこの村に元気をくれた。裏方は仕事が多いが、毎日が楽しい」と。
 向渕合宿の橋渡しをしたのは地元出身のオービック会長野田順弘さん。公民館は野田会長の私財で建った。会長は間垣部屋後援会長。「間垣親方(元横綱2代目若乃花)が会長へのお礼返しということだそうです」と竜本さん。
 けいこは約3時間。先輩力士の胸をかりて、投げられても、突き飛ばされても、闘志をむきだしにして、ぶつかりげいこに挑む力士の気迫に感心する竜本さんは、「さすがはプロ。けいことは言え、まるで真剣勝負みたい。激しさにはびっくり。朝食抜きの理由が理解できるようになった。私もすっかり間垣部屋ファンになった」と。感動には実感がこもる。

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