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             ■村おこしに千万まつり 
               「戸数はわずか23軒。青山町でも1、2を競う小さな山里ですよ。だから、こんな静かな里に、町指定の天然記念物だがんて10年、20年に一度あるか、ないかの大きなニュース。ワッハハ…。だれもが、村おこしの材料ができたとよろこんでいる」 
               町の最南端、高尾地区床並の花岡千代男区長は、にわかに身辺が慌ただしさを増した。名張市滝之原に接した里山の床並川にある、古くから「血首ケ渕」と呼ばれていた甌穴(おうけつ)が町の文化財(天然記念物)指定をうけ、村おこしへの期待が膨らんだためだ。 
               「川底に奇岩があり、忍者の元祖・藤原千方と四鬼が戦争で敵の首を捨てたという伝説は子どもでも知っている。高尾には有名な千方窟もあるので、里の活性化に役立てようという計画が決まった」 
               里人は総出で山道を整備し、案内板も設置した。「長らく冬眠状態だった千方まつりを復興しよう。千方将軍でつながった美杉村や白山町にも交流を呼びかける話もすぐまとまった。1年1日のように、変化や刺激にとぼしいためか、天然記念物の指定はこの床並の住民をパッと元気にしてくれた」とニコニコ顔がよくお似合い。 
               今春から高尾地区活性化委員長も兼務するようになり、連日多忙つづきの花岡区長は、「地域の活性化活動にも。 
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