▼ぴーぷるステーション【NO.37】

青蓮寺川香落漁業協同組合代表理事組合長・川口潔さん(76)

■こだわりは日高産アユ
 「皆さんに喜んでいただけるよう努力しています」。29日の特別解禁を前に「あゆ供養塔」の移転整備をすませた名張市の青蓮寺川香落漁業協同組合(組合員58人)。今年3月から代表理事組合長を引き受けた川口潔さん(76)は「もう歳ですからね、最初は断ったんですが…。就任した以上、精一杯頑張ります」ときっぱり。
 同市青蓮寺で農業に従事。「青蓮寺ダム湖が完成(1970年4月)するまでの漁業エリアは夏見の積田神社から奈良・曽爾村境まで約8`あったが、現在は約4`。釣り客も大幅に減った。だが、今年も和歌山・日高から取り寄せた体長約5aの海産稚アユ400`(約7万5000匹)を放流しました」と川口さん。
 日高産にこだわるのは「琵琶湖産に比べ、稚アユ自体が持っている斑点やカビの出る冷水病が少ないため。それだけに青蓮寺川のアユは質がいいのが自慢です」。川口さん自身も若いころはシーズンが待ち切れないほどのマニアだったが、足を傷めたこともあり5年前から川に入っていない。今は釣り人の楽しんでいる姿を見ているだけで満足だという。
 今回、移転した「あゆ供養塔」は川口さんが最初に組合長を務めた84(昭和59)年6月に建立された。「アユへの感謝、釣り人の安全を祈願しています」。

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