▼ぴーぷるステーション【NO.60】

赤目松茸仲買人組合組合長・長谷川正さん(71)

■虫が付かず品質は上々
 「マツタケとかかわって約50年になるが、全く上がらない年もあった。今年は冷夏の影響もあるが、これからの天候次第じゃないですか」。名張・赤目マツタケの初市が6日開かれた。赤目松茸(まつたけ)仲買人組合の長谷川正組合長(71)は、初日の出荷量が低調だったことに困惑しながらも今後の出荷に期待をかける。
 若いころから鮮魚店や食料店を営み、15〜16年前から名張市黒田ですし店を経営している。マツタケの仲買は20歳代からの筋金入り。「長いことやっていると、こういう年もある。比較的好調だった昨年や1昨年は別として、今年は気候的に遅れているだけで、山の人も10日以降には出ると言っている」と力を入れる。「ただ、遅い分だけ終わりも早そうだ。寒くなると駄目ですからね」とも付け加える。
 赤目マツタケは昭和40年代ごろまでが最盛期で、その後は宅地開発に伴う山林伐採やマツクイ虫の発生などで収量が減ってきた。長谷川さんは「大阪や伊勢方面のお客さんの中には昔から『赤目マツタケでないと困る』という人が多い。皆さんが期待して待ってくれているんですよ。お客さんが第一ですからね。可愛がってもらわなくては…。今のところ不作気味だが、今年は虫が付かず、品質の方はこれまで以上に自慢できます」と胸を張る。

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