▼ぴーぷるステーション【NO.65】

鹿島神社の秋祭り当家長・栢垣妙子さん(56)

嫁入り以来3度の当家
 神社の祭礼には欠かせない当家(頭屋)に当たった氏子は、「一度に正月とお盆がやってきた、いや、いろんな冠婚創始亜が一度に集中したような忙しさ」。それが経験者の実感。
 若衆の神輿(みこし)担ぎが25年ぶりに復活した青山町霧生、鹿島神社の秋祭りで当家長のクジを引いた会社員の栢垣妙子さん(56)は「栢垣家に嫁入りして当家は3度目なんですよ。幸運とよろこんでいいのか…。とにかく大変なんです。実は結婚した年に初めて当屋の忙しさにびっくり。今年は3度目なので要領は心得ているつもりなんですが、毎日、緊張の連続。人の出入り、決まり事が多く、本当に目が回りました」と。
 準備や後始末は10日以上かかるが、なかでも、「本番1日目は、当家を選ぶ、ふりあげ、2日目はお白石返し、3日目は宵宮、そして4日目がやっと本宮。霧生特有のさまざまな慣例があり、この4日間はアッという間に過ぎました」と苦労話がつきない。「でも、ことしは村人待望の神輿担ぎが復活して、昔をしのぶにぎやかなお祭りが戻りました。村人も大満足。もちろん私自身も今年は最高のお祭り気分を体験させてもらうことができました」
 子どもと若衆の目の輝きが印象的だったという栢垣さんは「村の過疎化や少子化が心配ですが、伝統はいつまでも」と。

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