▼ぴーぷるステーション【NO.67】

高齢者福祉を学ぶ・サトウ・マリア・クリスティナさん(45)

高齢化対策重要な課題
 「3か月は長いと思っていたが、短かった」。南米パラグアイから名張市西田原の総合福祉施設「はなの里」で高齢者福祉を学んでいたサトウ・マリア・クリスティナさん(45)。5日に研修を終えて帰国するが「どうやってお年寄りの面倒をみていけば良いか、いい勉強になりました」と、自信を深めたように笑みを漏らす。
 サトウさんは日系2世。アスンシオン私立カトリック大学を卒後、銀行に勤務。現在は日系社会福祉センターでボランティア活動を行っている。2年前、国際協力事業団(JICA)が同センターへ派遣した石田節子さん(名張市在住)の活動に感化され、石田さんの勧めもあり来日を決意した。サトウさんは母国語のほかスペイン語、日本語も話せることから「はなの里」への溶け込みも早かった。
 「パラグアイは家族のきずなが深い。だが、日系社会を担う世代にとって高齢化対策は重要な課題なんです」。サトウさんは、はなの里職員と一緒にデイサービスの仕事や、看護師・福祉介助員などの知識を身につけていった。
 「研修中は気候にも恵まれ、幸せだった。食事にも困らなかったが、魚の多いのには少々閉口しました」とほほ笑み、「帰国したらパラグアイと日本のやり方を合わせた対策を考えたい」ときっぱり。

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