▼ぴーぷるステーション【NO.3】
錦生地区区長・谷川正行さん(62)
吉野の桜か竜口の桜か
 名張市の錦生地区は珍しく、ビルらしいビルもない、のどかな田園地帯。南に奥まった、より閑静な竜口地区は、民家が18戸。物を売る店はゼロ。外出にも家のカギをかけることもない山里。だが、昨年秋は20年、30年前にふる里を離れた人たちに1日帰郷を呼びかけ、にぎやかに再会パーティーを催し、29日にはサクラの植樹祭を開く計画。里人にとってはビッグイベントの連続となる。「こんなミニ集落では、そうザラにあるイベントじゃない。やる以上は、みんながよろこんでくれる、にぎやかなお祭りにしたい」と、準備に余念がない、区長の谷川正行さん(62)。
 地域の活性化に熱心なのは住民みんな同じ思い。「宝くじサクラ」に当選、ヤマザクラの苗木200本がプレゼントされたのはラッキー。以前からサクラの植樹希望が強かったみなさんの気持ちが天に通じたのでしょうかね」と谷川区長はいかにもうれしそう。
 毎年春、地域の里山では約20本のサクラが開花し、里人たちの目を楽しませてくれる。新市道の完成を祝って植樹した苗木が元気に生長したのだという。いつかは、サクラ並木を作りたいという夢は村人の間に芽生えていたのかも知れない。
 「夢は大きいほどよい。毎年100本の植樹を続ければ、千本桜。素晴らしいプラン。吉野桜に負けぬ竜口の千本桜を」。
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