▼ぴーぷるステーション【NO.4】
陶芸家・山崎龍芳さん(58)
■全国公募展参加の勧め
 「名張は県内でも屈指の陶芸愛好者が多い地域、アマ・プロ含め陶芸人口は恐らくすごい人数でしょうね。でもね、作品の発表はせいぜい市展、県展どまり。しょせんローカルの世界。私たちはもっと全国的な発表の場に出品する作家を発掘し、ナショナル展に進出する道を開きたいのです。言わば一種の橋渡し役が使命と心得ての新組織発足」
 創造美術会(本部・東京)陶芸部三重支部を結成し、支部長に就任した名張市中村で龍芳窯を開く陶芸家山崎龍芳さん(58)は陶芸歴約30年。趣味からプロに転じて約20年。独得のビードロ、火色、灰かぶりの美に魅せられて古伊賀焼に挑戦する。同支部会員9人中6人はこの龍芳窯育ち。「創造美術会は、美術界の古びたアカデミズムや矛盾を強く反省し、自由を大切に、封建制を打破し、作品発表の門戸を開こう〜。これが基本理念。名張・伊賀・そして三重県には優れた陶芸作家が埋もれている。創造美術会は手を広げてそうした有能な人材の参加を呼びかけている。尻込みしないで、プロ・アマを問わず、積極的に、創造美術展に出品してほしい。これが原点なんですよ」と弁舌は熱っぽい。
 「陶芸やりたければ、焼き物好きになること。好きになれば、自ら道は開ける。平凡な話ですが、好きが本物になるのは簡単じゃない」。
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