▼ひと【NO.8】
初の県高校PTA連合会会長、櫻井勝一さん

■頑張ります社会貢献
 「こんにちは!」。大きな声と明るい笑い顔、大股でさっそうと現れたのは櫻井勝一さん(56)。伊賀から初の三重県高等学校PTA連合会会長に選ばれた。以前は、県内高等学校校長会会長を引き受けた校長のいる高等学校にPTA会長が自動的に回っていたが、5代前から形を変え、他薦自薦どちらでも良い、PTA独自で選出することになり、大阪の設計事務所に勤める生活上、津方面での仕事が多くなる会長職は、物理的に無理だと何度か断った。しかし、「あなたならできる」、「どうしても」という強い周囲の声で推薦状が出され、結局はそれにこたえた。以前にも増して多忙な生活に、家族からは少々不満も出ているという。

 梅が丘幼稚園、梅が丘小学校、名張中学校そして現在、桔梗が丘高等学校とPTA会長をやってきた。PTAの仕事が好きなのかと訪ねてみると、「学生時代に今で言う生徒会をやって青洲を謳歌(おうか)したこともありますし、やはり、嫌いではありません。口はばったいが、大きく言えば社会貢献だと思っています。役に立てる部分は、自分の時間が許す限りやってみたいと思っています」と。
 6月4日、上野フレックスホテルで県PTA総会を兼ねたPTA連合会設立50周年記念行事が教育長や県会議員を迎えて開催された。その中で、会長あいさつとして「…教育費が年々削減されてきている。予算のやりくりは大変ではあるが、子どもたちが色んな事件を起こしたりする時代。社会、人が変わらなくてはならない。人を育てるということは相応のお金がかかるものなのに、教育費を減らしているのはどんなものか。国が地方に権限を移譲してきている中で、うちの県は教育費を厚くするという方針でいってもらいたい…」と訴えた。
 一方、親に対しては、「親掛かりという意味ではなくて、学校がどういうふうに教育しているかということなど、もっと興味をもって、きちっと検討していってもらいたい。相互に向上できるはず。一朝一夕にはいかないが、成果があらわれているかどうかを見極める必要性はある」と。
 今、高校卒業で就職した人たちの3年以内離職率が上がってきている。フリーターやニートと呼ばれる定職につかない人も増えてきている中、PTA会長として何ができるか模索中だ。
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