▼ひと【NO.11】
ヴァリアスシニアで1位入賞、北見礼子さん・京子さん

■個性うまく融合
 8月に福岡県北九州市で開催された第8回北九州&アジア全国洋舞コンクールのヴァリアスシニア部門で第1位入賞、福岡県知事賞を受賞したつつじが丘在住の北見礼子さん(28)と京子さん(27)。母、典子さんはバレエスクールを主宰、2人とも5歳でクラシックバレエを始めた。「物心がつくかつかないうちから、スタジオにいたので、踊りは生活の一部。昔、スランプに陥って、踊りのない人生ってどんなものかって思ったこともありますが、今はそんなこと想像もできません」と。礼子さんは、クラシックバレエとジャズダンス、京子さんはタップダンス、ヒップホップなども得意としている。
 コンクールには、京子さんが礼子さんを

誘って出場。今まで仕事で一緒に踊ることはあったが、コンクールは初めて。多忙な中、約1週間の練習時間しかとれなかった。選曲は礼子さん。ミュージカルナンバーとしても有名なディズニーの「ライオンキング」からI just can't wait to be king≠ピエロの衣裳でコミカルに。過去のコンクール出場の経験から、お客さんを驚かせるような振り付けがいいのではないかとアイディアを出し合った。「やはり姉妹なので息は合いますが、ぶつかることもあります。でも、今回は色んなことをお互いうまく分担できたと思います」と礼子さん。
 出場した「ヴァリアス部門」とは、踊りのジャンルを特定せず、多様性を重視する部門。海外からの出場者の中には民族舞踊をアレンジしているチームもある。「客観的に見て、受賞は2人の個性の違いがうまく融合できた結果だと思います」と典子さん。「舞台袖で、お客さんを沸かそうねと話し合って出たんです。だんだんお客さんが楽しんできている様子を見ていると、自分たちもどんどん楽しくなってきて…という良い連鎖で、本当に楽しく踊れました」と振り返る。
 「今だから笑って言えますが、狙っていたので精神的にも大変だったんです」と礼子さん。そんな姿を見ていて典子さんは、「なかなか芽が出なかったが、やっと。うれしくて鳥肌が立ちました。コンクールとは、実力だけでなく、その時の空気だとか色々なものが作用するんです」。
 北九州へは、「京子が旅行を兼ねてみたいと段取りを全部してくれました。父親と4人で、思い出に残る良い家族旅行になりました」と典子さんは満面の笑みに京子さんも、うなずいていた。「2人は母親から見ても、うらやましい関係。これからも力を合わせて頑張ってほしい」とエールを送った。
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