▼ひと【NO.9】
「ゆる体操同好会」・金内薫さん

■みんなで目指そうピンピンころり
 つつじが丘を中心に活動する「ゆる体操同好会」は現在、会員数約60人。公民館を利用した月2回の練習だが、「うちは、すごいですよ。雨の日でも雪の日でも常に40人以上の参加者があるんです」と会長の金内薫さん(つつじが丘北8)。
  金内さんは、平成16年度、自治会の福利厚生部長をしている時、偶然テレビで見たゆる体操に「直感するものがあった」と言う。「東京の運動科学総合研究所の高岡英夫所長が6年前に考案した運動です。高岡さんは、東大大学院で研究。イチローや、オリンピック選手などを指導していた人です。ゆる体操は普通の運動とは違い、飛んだり、跳ねたり、ストレッチをしない。声を出しながら、やさしくさすったりゆすったりして、心と体をゆるめるだけなんです。どこでも、どんな姿勢でもできるし、道具もいりません。1日5分でいいんです。それだけで、全身のバランスが整い、体のすみずみの可動性が増し、血液や体液の循環がよくなる。しんどくないのに、体脂肪率やコレステロール値も減る。こんないいことはないと思います」と大絶賛。
  テレビを見た後、県民局の知り合いをたどり、ボランティア指導者を捜し当てた。早速、コンタクトを取り、つつじが丘の自治会館で福利厚生部員や本部役員の研修を開いた。その場で一同は、その良さを実感。平成17年2月に同会は発足した。「現在の会員の中には、他の地域から来る人も目立つようになって、人気が高まってきていると実感しています」。
  三重県南部の紀南地区では、3年前から行政主導で、ゆる体操を普及。効果を上げ、2年連続、県から表彰されている。「今年度は市民公益活動実践事業に応募しました。ゆる体操で、はつらつ生活と介護予防というテーマで、住民の方々にアピールします。でも、一番アピールしたいのは行政。良さを実感して、ゆる体操指導ボランティアリーダー育成に乗り出してもらいたいと思っています。紀南地区では、行政がリーダーを養成し、多くの人が老人施設などに行って指導できるシステムをとりました」と。その成果が今、上がっている。紀南地区約46、000人、名張市は約85、000人で名張市の介護保険料の値上がり率は、紀南地区の約2倍のアップ率。「やはり、ゆる体操の効果は大きいと思います」と金内さん。会のテーマ、「みんなで目指そうピンピンころり」を真意に、行政に訴えていく。

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