▼ひと【NO.7】
チャンピオン死守へ  〜金曽裕人さん

■ポッカ1000キロで2位
夏休みも終わりに近づいた24日、鈴鹿サーキットで2008 オートバックス スーパーGT第6戦「37回 インターナショナル ポッカ1000キロ」の決勝レースが行われた。GT300クラスの2位で、表彰台に上がったのは、ディズニー映画「カーズ」の主人公ライトニングマックィーンをメーンキャラクターとした「ライトニングマックィーン apr MR-S」車を擁する「カーズレーシング」チーム。そして、その監督は、桔梗が丘出身の金曽裕人さん(39、株式会社apr代表取締役)だった。
「GT」とは、市販車をベースに、改造したレーシングカーで争われるレースのこと。また、「スーパーGT」は、1994年に全日本GT選手権として発足。その後、2005年から国際化をにらみ、レース名をスーパーGTと改称され、1年間に9回のレースが各地で行われている。
クラスは、参戦車両の最高出力によって、500馬力のGT500と300馬力のGT300とに分けられている。両クラスが予選、決勝とも混走し、ウエートハンディ制が用いられるなどが特徴的で、国内での人気は非常に高い。中でもGT300クラスには、世界中の多種多様なスポーツカーが出場し、ファンも多い。
金曽さんは06年、ディズニーのアニメーション「トイストーリー」とタイアップした「トイストーリーレーシングチーム」の監督を務め、昨年は、1年間通じたスーパーGT300クラスのシリーズチャンピオンになった。「今年は、ディフェンディングチャンピオンの名に恥じないように、チーム一丸となって頑張っている」と話す。
今年もレースにかける思いは強い。昨年までのトイストーリーの白い車体から一変し、今年のライトニングマックィーンは赤。「トヨタ MR-S」は、キャラクターそっくりに作り替えられ、子どもたちに大人気。毎回、大きな声援を受ける。
カーズレーシングのテーマは、「友情、愛、勇気」。金曽さんは、「19歳の最年少レーサーをはじめ、若手のルーキーたちと映画と同じようなチームワークで戦っている。調子はいい」と自信をのぞかせている。
例年のポッカ1000キロは、うだるような熱さの中の長丁場を強いられ、ドライバーにとって非常に厳しいレース。しかし、今年は曇天。鈴鹿はすごしやすい陽気だった。午後1時、カーズレーシングは、予選3位からのスタート。チビッコたちの大きな声援を受けて、途中、大きなアクシデントもなくトップと僅差の2位でゴール。午後7時。約6時間の戦いを終えた。
 この結果によって、カーズレーシングは、ポイントランキング4位に。また、金曽さんは、今回、アクシデントでリタイアしたARTA(オートバックス レーシングチーム アグリの略)ガライヤの監督も務めているが、そちらは現在、6戦しポイントランキング2位。
「さらなる結果に向かって頑張りますので、これからも応援よろしくお願いします」と白い歯がこぼれた。
ディズニーのキャラクターで人気のMR-S

 
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