▼ひと【NO.1】
ひまわり化粧品店長 上村きさ子さん

■今日も元気 接客は天職
ビューティーパートナーひまわり化粧品店(名張市元町リバーナ1F)の店長・上村きさ子さんは、明るく元気がモットー。子どものころから誰かと話をするのが大好きで接客は天職と考える。
短大を卒業してから約2年間、学校関係に勤めた後に化粧品販売をする博一さんと結婚した。以来、ずっと化粧品に携わり、キャリアは50年近い。
結婚前は、化粧に全然興味がなかった。出身の名張高校では、野球部の応援団で毎日活動、日焼けもおかまいなしの真っ黒だった。しかし、結婚後、しばらく経ち、友だちから、「あの子、化粧品屋さんにお嫁入りしたら、ごぼうから大根になったわ」といわれた。つまり、「黒くて細い」から「色白ぽっちゃり美人」になったと評判に。
「50年この仕事をしてきて、延べ10万人の肌に触れさせてもらいました。この仕事がやっぱりね、おもしろいと思うんです。女性っていうのは、内面が肌に現れるんですよ」と話し、がんばらなくてもきれいになれる。無理に装うことはしなくてもいいというのが持論。「子どもさんが小さいと、自分のことばかりにかまってる時間がないとか。人それぞれ、その時におかれた状況っていうのがあるのでね。自分の環境にあったスキンケアで、自分が気持ちいいと思える良い習慣をつける方がいいんです」。
お客さん一人ひとりに適切なアドバイスをするには、お客さんがスタッフに共感を持って、いろんな話を打ち明けてもらうことが大事と、情報誌「ひまわり通信」を配布している。化粧品の情報だけでなく、スタッフのプライベートや息子の晃一郎さん手書きの漫画など、心温まる内容だ。
また、この漫画が評判をよんでいる。主人公は上村さん。日々起こる本人の「天然」で楽しいエピソードが面白おかしく描かれている。
「このチラシで話が盛り上がることも多い。そして、お客さんを通り越して友だちになった人もたくさんできた」と効果を語った。
休みが全く取れなくて、苛酷なシフトのときでも、店でお客さんに暗い顔はできない。50年の間にそんな習慣が身についたせいか、店に出ると自然に元気がでる。とにかく一緒に会話をすることが楽しい。「いつまで仕事するのと聞かれることもありますけど、元気になれるから、辞めません」と笑う。
一方、昨年は、名張商工会議所女性会の副会長も務め、大忙しの1年だった。女性会では、全国大会にも参加。三重県の県連大会は名張で開催されたこともあり、「大変な1年だったけど、みなさんの協力で楽しくやらせてもらえました。それに、健康に感謝した1年でもありました」と話す「。私はひとり、しゃべってるだけなんですけど…」。上村さんの明るさで周囲にも自然と笑顔があふれる。
今年は、店の開業50周年の記念の年。「お客さんの心に寄り添って、がんばります」。

   
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