▼ひと【NO7】
伊賀竜口ふるさとの会会長 尾上明美さん

■山間の自然で活躍
過疎化が進む山里に、子供たちの元気な声が響いた。名張市竜口地区で19日、地域の自然に親しむ活動を続ける「なごみの会・伊賀竜口ふるさとの会」が夏のイベントを開催。親子連れなどの参加者に、夏休みの楽しい午後を提供した。
竜口は市域の南西端に位置し、県境を越えた奈良県にも同じ地名があるため、伊賀竜口とも呼ばれる。戸数は15戸。少子高齢化と人口減少が進行する故郷を放ってはおけないと、住民と出身者が協力して平成14年、同会を結成した。
四季折りおりの豊かな自然を生かし、春は花、夏はホタル、秋は味覚、といったテーマでイベントを企画。地域外からの参加を呼びかけ、就職や結婚で竜口から離れた会員も帰郷して、活動を定着させてきた。
この日のイベントには、約60人が参加。竜口集議所の庭で流しそうめんを楽しんだあと、近くの渓流でアユやサワガニを取るなど、山間の自然を相手に、夢中になって時間を過ごした。回を重ねてリピーターが増え、市外からの参加者もあるという。
会長の尾上明美さん(68)は、高校卒業まで竜口で過ごし、大阪で就職、結婚して富貴ケ丘4番町に家庭をもった。「近くですから、イベント以外でも竜口にはよく帰ってきます」。
同会は、はちみつを地域の名産にするため、来年から養蜂を始める準備も進めているという。

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