▼ひと【NO.3】
年女 坂本良子さん

■健康でボランティア活動
長年、地域のため、子どものため…と、さまざまなボランティア活動で忙しい毎日を送っている坂本良子さん。平成3年、京都から名張市桔梗が丘に移り住み、その翌年、地域の婦人会に入会した。そこで誘われ、名張市更生保護女性会にも参画した。「元学校の先生とか、立派な人がたくさんいてはったので、気後れしてました」と京都弁なまりで振り返るが、気づけばもう21年間、活動を続けている。
更女は、非行や犯罪をなくし、過ちを犯した人の立ち直りを支援する団体。せんべいやシクラメン、そうめんなどを販売し、更生保護施設の運営資金を捻出、また日用品を援助するなど、活動は幅広い。さらに、名張の更女独自で、刑務所、保護会の退所者に「愛の鈴」を渡す運動も行っている。
鈴には「これから社会に復帰されますが、つらい時、くやしい時には、私たちが母の愛をこめて手づくりしたこの鈴を握りしめて頑張ってください」とメッセージが添えられていて、心を打つ。再犯防止の思いが込もった鈴だ。「出所した人が更生したという話を聞くと、ああ良かったな」と思う。
桔梗が丘市民センターで活動している給食ボランティアグループ「友ー友」には、平成14年から参加した。平成元年、名張市初の給食ボランティアで、28年間にわたり、地域の高齢世帯や独り暮らしの高齢者に手づくり弁当を届け、見守り活動を行ってきた団体だ。その活動は昨年11月、三重県のボランティア功労者厚生労働大臣表彰に選ばれた。「お年寄りに食べてもらう食事なので、安全には一番気を使っています。今まで何事もなくきたからほっとしてます」と。
そんな折、まちづくりお助け隊の配食部として「友ー友」とサポートハウス「いこい」(桔梗が丘5)の統合が決定した。ボランティアの年齢が高齢化、辞める人もいるなど、人手不足が理由のひとつだ。「人数が減ると、一人ひとりの負担が増えます。みんなが無理のないようにしないと、ボランティアは続かない」という。
また、平成16年から、桔梗が丘自治連合協議会・教育文化部会の立場として、地域の子どもたちに「桔‘ずセミナー」の料理教室のスタッフとして参画。「専業主婦で料理と掃除しかないんで」と笑いながら「昔は地域の子どもたちを近所のおばちゃんが大きくした。今はなくなってきた。そういう場があったらいいね」と動機を話す。当時参加していた子どもは中学生、高校生になった。町で出会い、会釈をしてくれると、それだけでうれしくなる。
「ボランティアは、派手ではなく、目立つこともない陰の存在ですが、大事だと思います」。今年の抱負は、「健康でボランティアを続けたいです」。

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