▼ひと【NO.5】
NABARIストリートフェスタ リターンズ 西一樹さん

■頑張った甲斐あった
8年のブランクを経て復活した「NABARI ストリートフェスタ リターンズ 2018」。実行委員長を務めたのは、リバーナ(元町)1階のたこ焼き店「生地たこや喜 げんば 名張本店」代表の西一樹さん(37、蔵持町原出)だ。
けがのため、以前勤めていた電機店を辞め、たこ焼き店を始めたのは7年前。2、3年前からは各地のイベントで、たこ焼きのブースを出店。「自分でイベントを開催すれば、半永久的に出店していけるかな」と、名張市物産振興会の林一樹さんに相談したのがきっかけだ。「何もかもが初めて。手探りの状態でした」と振り返る。
本格的な活動は昨年末。30歳代から50歳代の9人が実行委員として集まった。以前主催していた団体「ホットポイズン」代表の長岡克明さんの遺志を継ごうという思いの人がほとんどだった。長岡さんは、地元の仲間とストリートパフォーマンスで若者を中心とした全世代が楽しめる魅力的なまちづくりを目指してホットポイズンを立ち上げたが、志半ばで若くして逝去したという。
イベント運営は分担制で出演者、出品者を募った。「自分は飲食をメーンに動いて、パフォーマンスはダンス教室の上北美穂さんにお願いした。仕事を分けたことでうまくいったのかな」と話す。飲食9店、物販が10店。店舗配置など大きなトラブルもなく終了した。「反省点は思いつかない」と笑顔。それぞれが主催者だという気持ちから出た言葉だ。テントなど用意できるものは全て持ち寄った。「なるべく費用をかけたくなかった」と西さん。また、「酒の提供をしない。若者のイベントなので」とこだわりを口にする。
ストリートフェスタを継承する気持ちは強い。「名張には若い子の遊ぶところがない。1日だけでも楽しんでもらい、若い子が名張から離れるのを防ぎたい」と語る。また「上野にはさまざまなイベントが定着しているのに、なんで名張でできへんのやろうとずっと思っていた。これがきっかけになれば」とも話す。
イベントは成功裏に終わった。西さんの想像を超える多くの来場者数もあった。「楽しかったという声がいただけたので、頑張った甲斐があった」と感想を。そして、「次は、スポンサーを募って舞台を作りたい。パワーアップしてもっと面白かった、良かったと言ってもらえるものが作れたら」と目を輝かせた。

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