2020年度 バックナンバー
新生児の成長祈る若子祭り

地域で生まれた男児や地域に来た婿養子の息災を祝う弓取り行事が1月9日、名張市滝之原の八幡神社であり、裃袴(かみしもはかま)姿の若い衆「弓取人」が6人、2人づつ入れ替わり3交代で矢を放った。
行事は700年以上の歴史があり、三重県の無形文化財に指定されている。的は正面の山幅に据えられているが、的を狙わず空を向けて矢を放つのが習わし。滝之原区の辻本英一区長は「若子が3年連続でいないが歴史ある祭りなので今後も継承していきたい」と話していた。
滝之原地区は奥深くない山村だが、世帯に若夫婦がいない。最近は滝之原に限らず、農家の長男も会社勤めをするようになり、団地や都会で住む人が多い。滝之原地区は裕福であり、すずらん台などの住宅地に区有林が売れるなどで各戸に分配したり、個人の山林が売れたりして金持ちが多く、ほとんどの家が建て替えられ、入母屋造りの2階建てが並んでいる。
むろん、内装も立派で住むのには申し分がないが、若い人は親との同居を嫌い、都市部に出ていく。高等学校を卒業すると昔は農家の後継ぎをしたが、今はサラリーマンを志望するようになった。最近の農業は機械化しているため、高齢者でも農業ができる。現在、農業を支えているのは高齢者である。これは、滝之原に限らず、農山村における現状である。


名張市百合が丘市民センターで新春餅つき大会

名張市百合が丘の市民センターで1月4日、新春餅つき大会があった。正月の餅つきは田舎の人がやるものと思っている人が多いのか、団地の市民センターでの餅つきは珍しい。百合が丘自治会は青蓮寺地区も入っており、正式名は青蓮寺百合丘自治会になっている。もち米は地元で調達し、青峰高校のホッケー部が準備などを手伝った。ふかしたてのもち米を木の臼に入れ、小突きをして搗(つ)いたが「手返えし」の女性の手つきは慣れたもの。地域の子どもらも手伝ったが、杵は重そうだった。


川上ダム定礎式に300人

去年は伊勢湾台風から60年目の節目の年だった。近年、自然災害が各地で発生している。川上ダムも利水については伊賀市だけとなっているが、自然災害への対策は急にはできない。伊賀市上野地区は安政伊賀地震で木津川、服部川と流域が地盤沈下し洪水時には氾濫する。岩倉渓谷を掘削、開削すれば解決するが、岩倉渓谷に多量の水を流すと下流地域で氾濫する。下流の沿線は大阪まであり、護岸工事や橋のかさ上げなど多額の費用が必要。そこで、建設省(当時)は、岩倉渓谷の開削の代わりに、被災地域の避水移居と遊水池の建設、川上ダムの建設を提案し、三重県知事も地元も了承した経緯がある。避水移居と遊水池の建設は完了し、残るは川上ダムのみとなった。
ダム工事は仮設工事と本体の基礎掘削、両岸の表土剥ぎ取りを終え、基礎部分のコンクリートを約10メートル打設している。昨年12月15日の定礎式は基礎固めの儀式で、木造建築で行われる上棟式のようなもの。重さ110`の御影石に定礎の文字と年月日を彫りこみ、鎮定し周りをコンクリートで固める儀式。儀式には地元国会議員、県副知事、県議会議員、地元市町、市議、地元地権者が招かれた。
岡本栄伊賀市長が「生活安全を守る重要な施設であり、ダムを活用した地域の活性化も期待していると」とあいさつ。元地権者で住民だった川上ダム対策委員会協議会代表の古川喜道さん(92)は、移住住民の苦渋にふれながら「安全第一、無事故で一日も早い完成を祈りたい」とあいさつした。