2021年度 バックナンバー
おもしろ科学実験II

6月12日、名張市教育センター主催「おもしろ科学実験U」が同センター内で開催された。学校では科学離れが危惧される中、実験の楽しさや物を作る喜びなどを体験してほしいと名張市教育センター(百合が丘西5)では週末教育事業として、市内の小学校3年生から6年生までを対象に「おもしろ科学実験」講座を開催している。4月に同講座を開催したところ、16人の定員に対して50人以上の申し込みがあり、参加できなかった子どもたちから「もう一度同じ内容の講座を実施してほしい」との要望あったため、今回の開催となった。しかし、今回は前回を超える70人以上の応募があり、担当同センター吉住昌三指導員は「これだけ多くの子どもたちが実験やものづくりに興味をもっていることに驚いている」と嬉しい悲鳴をあげている。
受講者16人は4グループに分かれ、振り子の手品、スライムを作ろう、モーターを作ろう、ウルトラ浮沈子(ふちんし)をテーマに、市内小学校の理科担当の先生のおもしろおかしい、またわかりやすい説明を聞きながら、実験を行っていた。
百合が丘小4年と1年の2人の子どもが参加している守屋義雄さん(51)は「普段家ではこうした実験などは出来ないが、このような科学的なことを学ぶ講座があるのは嬉しい。今後とも続けてほしい」と、スライム作りをしている2人を見ながら笑顔で話した。

 

 

 

 


旧細川邸やなせ宿で「園児が描いた絵」展

江戸時代から明治初年、薬商細川家(奈良県宇陀市大宇陀)の支店として建てられた旧細川邸は、「藤沢樟脳」の製造販売を始めた「藤沢商店」の創始者藤沢友吉の母方の実家。「あゆ」の名所で、「あゆ」を捕るための簗(やな)がたくさん設けられていた名張川に面して建っているところから、「やなせ宿」と名付けられた。歴史的町並みの保存整備の拠点として改修工事がなされ、平成20年6月7日「旧細川邸やなせ宿」としてオープン。名張観光の拠点として、また地域住民の交流の場としてワンデイシェフやイベントなどが催されている。国登録有形文化財(建築物)である。
一昨年までは、この時期に「やなせ祭」が行われ、それに合わせて中蔵で「園児が書いた絵」展が開かれていた。昨年はコロナ禍のため中止となった(「園児が描いた絵」展のみ9月に実施)。今年も当初は6月13日の予定であったが、名張市が「まん延防止等重点措置」の適用を受けたため、第13回「やなせ祭」は7月11日に延期となった。
今年の「園児が描いた絵」展は、名張市立名張幼稚園15人、(福)名張市社会福祉協議会昭和保育園25人、(福)弘仁会名張西保育園27人の5歳児(年長)が幼稚園や保育園で一生懸命に書いた絵67点が掲示されている。
昭和保育園では、年長児が保育園で亀の「りぼんちゃん」を飼っていて、当番さんが毎日世話をしている。卒園の時には、4歳児に亀の世話の引継ぎ式を行っている。今回は、その大好きなりぼんちゃんをモデルに1人1人が丁寧に描き上げている。また、名張保育園は青い葉っぱを、名張西保育園は黄色い花を、モチーフに園児が豊かな感性で描き、心癒される作品となっている。会期は、6月5日から6月30日まで。午前9時から午後5時までで最終日は午前中。月曜日は休館。入場無料。問い合わせは、電話0595-62-7760まで。

 

 

 


「ホッケー坊や」で歓迎

9月に開催される三重とこわか国体のホッケー会場となる名張市百合が丘で、中高生が中心となって会場に来る選手や観客を歓迎する看板を作成した。
放課後こども教室事業として名張市から委託を受けた「百合小こどもクラブ」(畑行子コーディネーター)の卒業生が、中学校や高校に進学してからも同クラブのサポーターとして活動を続けている。しかし、それだけに留まらず、地域行事などの活動にも参加したいとの思いから2016年、「百合が丘ジュニアキャンプカウンセラー(YJCC)」(畑和伸代表)という名称で地域課題解決に向け、若者の立場で活動をしている。今回の看板作成はその一つで、「百合が丘で開かれる国体を盛り上げたい」との願いが込められている。
看板は、中学生から大学生までの10数人と指導の大人5人が土日に集まり、デザインを考え、下書き、色塗り、文字書きなど役割分担をしながら全員協力して作り上げ、完成させたものである。
中心的な役割を果たした河合優香さん(上野高校2年)は「部活があり、来れない日もあったが、皆で協力してできあがりホッとしている。ここに来る選手や観客に喜んでもらい、また看板の前で写真を撮って記念にしていただけたら嬉しい。これからももっと百合が丘を盛り上げて行きたい」と笑顔で語っていた。看板は、ホッケー坊やとちびっ子男女の2枚で、設置場所については名張市国体実行委員会と相談するとのことである。

 

 


「ホッケーおもてなしマップ」作成・名張の素敵なお店紹介

今年9月、三重とこわか国体が開催されるのを機に、名張を訪れる選手や観客に名張の魅力を伝えたい、名張にあるお店や施設を紹介したいと、百合が丘の地域住民有志がマップつくりを進めている。名張市で開催されるホッケー競技は、名張市民陸上競技場(メイハンフィールド・夏見)と市民ホッケー場(はなの里スタジアム・百合が丘)の2か所であるが、成年の部が行われる「はなの里スタジアム」は、2019年8月にホッケー専用の競技場として整備された。全日本レベルの大会は今回がはじめてである。
「ホッケーおもてなしマップ」と名づけたマップは、地元青蓮寺・百合が丘地区まちづくり協議会副代表理事の斎藤勲哉さん(53)が中心となって、青蓮寺・百合が丘周辺のお店の情報をイラストマップに掲載するほか、ホッケーのルールや魅力などを紹介している。斎藤さんは、「周辺にはブドウ狩りや赤目滝など、見どころも多い。国体で来られた人たちを各店舗がおもてなしの心で迎えることにより、将来リピーターとして名張に戻って来ていただけるのでは。必ず名張の活性化につながる」と力強く答えた。
掲載希望店舗は25日現在31店。マップ作成の都合上、5月31日で募集はひとまず締め切るが、WEBへの掲載は今後も募集する。リーフレットは3千部作成し、店舗や公共施設等に置く。
問い合わせは、MPJホッケーおもてなしマップ製作プロジェクト事務局・メールアドレスmpj.nabari@gmail.com。斎藤勲哉代表まで。

 

 


春の叙勲 名張市で2人、伊賀市で3人受賞

地方自治功労 旭日単光章 佐田勝彦さん(89・名張市桔梗が丘)(写真右)
今年の春の叙勲(4月29日付)で旭日単光章を受賞した佐田勝彦さんが、12日亀井利克名張市長を表敬訪問した。
佐田さんは平成6年4月に桔梗が丘南第三区区長に就任以来、25年にわたって地域住民の声を聞きながら、行政や他地域との橋渡し役となって、地域の発展に貢献した。また、子どもの健全育成にも力を注ぎ、他地域に先駆けて放課後児童クラブ「ともだちクラブ」を立ち上げ、現在も会長として活躍しているほか、毎朝自宅前で登校時の子ども見守りを行い、子どもたちから「かっちゃんおはよう」と声を掛けられ親しまれている。
訪問を受けた亀井市長は「区長としての長年にわたる功績が認められてのこと、大変めでたいし、今日までの労苦に感謝する。今後も体に気をつけて活躍されることを期待する」とお祝いの言葉を述べると、佐田さんは「受賞の知らせを受けたときはびっくりした。特に何もしていない。子どもが大好きなことと周りの人が一生懸命やってくれたおかげ」と控えめに喜びを語った。なお、叙勲伝達式は、10日プラザ洞津で行われた。
教育功労 瑞宝双光章 廣瀬裕司さん(70・名張市百合が丘)(写真左)
昭和48年大学卒業後、奈良県内の中学校教員として、特に生徒指導に力を注ぎ、家庭訪問を繰り返す日々を過ごした。曽爾中学校と斑鳩中学校で校長を務めた後、香芝市教育長を歴任。特に曽爾中学校の校長の時は、学校2学期制や奈良教育大学と連携したサマースクールの導入、曽爾少年自然の家を利用した2泊3日の「全校生学力向上宿泊合宿」の実施など、先進的な学校経営を行った。現在は、地元名張市立百合が丘小学校において毎朝登校してくる子どもたちを校門で迎える「あいさつ運動」のボランティアを行っている。
廣瀬さんに今回の受賞の知らせを聞いた感想を尋ねると、「この年齢で、こんな素晴らしい章をいただき、驚いている。多くの先輩や同僚、保護者や地域の人、そして子どもたちのお陰。今まで名張には寝に帰るだけの生活だったので、これからはお世話になった多くの人への感謝と恩返しの気持ちを忘れず、身体の続く限り地元の子どもたちのためにあいさつ運動を続けていきたい」と語った。

一方、伊賀市では、瑞宝双光章教育功労の箱林一正さん(80)と同(藍綬褒章)調停委員功労の神戸安男さん(70)、瑞宝単光章鉄道業務功労の東隆士さん(74)の3人が受賞。
なお、今年は新型コロナ感染拡大防止のため、天皇拝謁や東京での勲記勲章の伝達式等は実施されない。

 

 


栞のアーティストたち展

「自由なひょうげん 不思議なちから」と題して、「栞のアーティストたち展vol5」がワークプレイス栞ギャラリーで開かれている。
ワークプレイス栞は障害者への就労支援を目的として、「働くこと」を通じて地域と関わりながら社会参加をすることをめざし、社会福祉法人名張育成会が、通所事業所として、平成24年に名張市百合が丘に開設。今回は日頃の創作活動の成果として、14人の作家が絵画・書道・陶芸・イラストなど26作品が会場狭しと展示されている。生活支援員の小西緩奈(38)さんは「皆さん、創作活動をしている時は時間を忘れるくらい集中されている。下書きなしで描く人、動物の足から描き始める人、作家の中には、大手自動車メーカーのシンボルマークに採用された人などどの人も素晴らしい能力を持っている。1人でも多くの人にワークプレース栞に来ていただき、作品を見ていただきたい。」と話している。新型コロナの影響で昨年は開催できなかったが、今年は今まで以上に力作ぞろいで、専門家からはどの作品も個性的で極めて芸術性が高いと評価されている。
展示会は5月21日まで(15・16日は休館)11時から17時まで(最終日は16時まで)入場無料、作品の販売もしている。
問合せはワークプレース栞(名張市百合が丘東9) 電話0595・62・3271まで。

 

 


百合が丘市民センターで鯉のぼり

子どもの日を前に、今年も沢山の鯉が気持ちよさそうに泳いでいる。名張市百合が丘市民センター(百合が丘西5)では駐車場広場にポールを立て、緋鯉や真鯉、吹き流しなどを泳がせている。
10年ほど前、当時の市民センター長が、「団地の子どもたちに鯉のぼりを」と住民に寄付を呼びかけた。すると多くの鯉の寄付があり、以来毎年恒例となり、今年も大小さまざまな鯉、約40匹が風に吹かれ、センターの屋根より高く気持ちよさそうに泳いでいる。センターでは「コロナ禍で気分が滅入ってきそうだが、この鯉を見て大人も子どもも少しでも明るい気持ちになってもらえれば。また今年はとなりのはなの里ホッケー場で国体が開催されるため、利用者も多い。練習の疲れも癒してもらえるのでは」と話している。

 

 


渋沢栄一が教える絵本「おかねってなぁに?」名張商工会議所青年部が市に寄贈

4月14日、名張商工会議所青年部の玖村健史会長(44)らが名張市役所(鴻之台1)を訪れ、実業家渋沢栄一(1840〜1931年)のお金についての考えなどをまとめた絵本「おかねってなぁに?」35冊を同市に寄贈した。
商工会議所の創設者であり、日本資本主義の父と呼ばれる渋沢栄一は、現在放送中のNHK大河ドラマ「青天を衝け」のモデルや2024年に1万円札の顔になる人物である。
日本商工会議所青年部は、これを契機に渋沢の認知度を上げるとともに、渋沢が教えるお金の持つ意義などを子どもたちに伝えたいと企画。一般からの協賛も募り、2万2000冊を作成した。A4版40ページカラー刷りで、渋沢栄一の玄孫である渋澤健氏が監修している。
玖村会長は「お金は使うとか貯めるためだけのものでなく、助けることができるものといったことも書かれている。この本を通して、子どもたちに渋沢の考え方やお金の大切さなどを学んでもらえれば」と話すと、受け取った亀井利克名張市長は「大切に活用させていただきたいし、青年部の皆さんが子どもたちに渋沢栄一やお金についての話をしてやってほしい」と述べ、感謝状を贈った。
なお、同本は市内の小学校や市立図書館に置かれる。

 

 


都道府県のぼり旗で国体ムード盛り上げ

今秋開催される三重とこわか国体・とこわか大会に全国から訪れる選手や関係者等を歓迎する手書きの応援メッセージ入り応援のぼり旗が名張市役所(鴻之台1)1階ロビーにお目見えした=写真。
市教委国体推進室が市内19小中学校に依頼し、昨年の10月から今年の3月まで各学校で製作されたもので47都道府県各3基ずつ合計141基になる。製作にあたった児童や生徒は歴史上の人物やゆるキャラ、名産品、観光地など各都道府県の特色を考えて応援のイラストやメッセージなどを考案した。4月12日から23日は名張小学校と蔵持小学校の作品が掲示されており、9月3日まで10期に分けて製作された全ての旗が順次展示される予定である。準備室では、「この応援のぼり旗を一人でも多くの市民に見ていただき、国体ムードを盛り上げ、名張市に来ていただく方におもてなしができれば」と期待を寄せている。
なお、三重とこわか国体は9月25日から10月5日までの11日間。名張市では正式競技として、ホッケー、軟式野球、弓道の3種目。それに先行して公開競技の綱引き(8月28・29日)、デモンストレーションスポーツとしてターゲット・バードゴルフ(6月6日)が行われる。

 


東京五輪聖火リレー 伊賀・名張に

3月25日、福島県をスタートした東京オリンピック聖火は、4月7日三重県に入り、四日市市、鈴鹿市、鳥羽市、伊勢市などをリレーして、8日伊賀市へと引き継がれた。午前9時30分伊賀上野城本丸広場を出発した聖火は、伊賀市役所までの5・1キロを25人のランナーによって運ばれた。
伊賀市の第1走者は、歌手の鳥羽一郎さん。「子どものころテレビで見ていた」東京五輪に聖火ランナーとして関われることの喜びを噛みしめるように、城の石段を一歩一歩進んでいった。午前10時30分過ぎに、伊賀市の最終ランナーとして聖火を運んだのは、くノ一忍者として伊賀忍者博物館内でショーを行っている渡邊未央さん。国内はもちろん海外でも三重県の文化である忍者ショーを行い、三重県の魅力を発信している。岐阜県から未央さんの応援にやって来たご両親の敏夫さんと恵利子さんは「お世話になっている伊賀市に恩返しができれば。伊賀市の最終ランナーに選んでいただき光栄です」と笑顔で拍手を贈っていた。
午前10時40分過ぎ、聖火は次のリレー地の名張市の赤目四十八滝へと引き継がれた。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、三重県の実行委員会から沿道での観戦を控えるようにとの指示があり、伊賀市のゴール地点となる市役所ではマスク着用、手指の消毒、密をさける、声を出さないで拍手をするなどの徹底した感染防止対策を講じて、世紀の出来事を多くの市民は注視していた。
伊賀エリアの25人の走者順番と出発地は以下の通り。@鳥羽一郎さん・伊賀上野城A清水進一さん・俳聖殿前B宮田英樹さん・上野公園入口C北川丈博さん・上野高校東門前D山原裕美さん・丸之内交番前E澤田政英さん・だんじり会館前F伊藤沙彩さん・丸之内交差点G田上啓史さん・上野東町ポケットパーク前H大田智洋さん・銀座二丁目バス停 北側I舘美穂さん・伊賀上野銀座商店街振興組合北側J中川知花良さん・茅町交差点北側K八田由香さん・桑町バス停向かいL原隆久さん・桑町交差点南側M山根秀昭さん・伊賀上野アーチ南側N久末秀史さん・上野大橋北詰O西井三千さん・上野東IC南側P大橋明日美さん・伊賀警察署口交差点Q清水楓真さん・上野市民病院口交差点北側R奥泰洋さん・市民病院下〔上野総合〕バス停南側S林達也さん・本郷口バス停21)◯21恵川裕行さん・四十九町交差点22)◯22庄山輝さん・ゆめが丘西口交差点東側23)◯23永田遥輝さん・四十九跨道橋北東側24)◯24田晴加さん・伊賀市役所南25)◯25渡邉未央さん・市役所前ラウンドアバウト交差点手前。
オリンピックの聖火リレーは伊賀市を抜けた後、名張市に到着。市内屈指の観光地・赤目四十八滝の不動滝付近からスタートした。トップランナーは梶谷穣さん。
スタートの合図が渓谷に響き、不動滝の手前に集合していた多くの観客が拍手を送った。聖火は次々とランナーに引き継がれ、赤目キャンプ場でゴール。次の開催地である松阪市へ引き継がれた。
名張エリアの11人の走者順番と出発地は以下の通り。@梶谷穣さん・赤目四十八滝不動滝Aクマさん・霊蛇滝広場B蛭川竜次さん・行者滝C前川美優さん・赤目四十八滝入口D南川江梨香さん・赤目小公園E松原智久さん・赤目滝バス停F尾上隆之さん・入場山門西G萩森くるみさん・赤目滝橋前H大西博之さん・県道赤目滝線1I小田原博さん・県道赤目滝線2J伊藤茂一さん・県道赤目滝線3。

 


青蓮寺湖桜ウオーク・百合が丘シニアクラブ

名張市百合が丘シニアクラブ(芦木忠雄会長)は、3月28日「青蓮寺湖桜ウオーク」を実施した。これは同クラブが年2回青蓮寺湖畔の秋の紅葉と春の桜を楽しみながら、会員の親睦と健康づくりを目的として実施しているもので、今回は64人の参加があった。コロナ禍で外出機会が減った高齢者に少しでも外に出てもらおうと会員に呼びかけた。記念写真を撮った後、弁当と飲み物を受け取り、それぞれが思い思いのペースで歩きながら、湖畔を彩る満開の桜を楽しんだ。参加者からは、「こうして外に出て青蓮寺を歩きながら、美しい桜を見れて嬉しい」と喜びの声が聞こえてきた。

 


いざという時のために・災害対応特殊化学消防車を導入

大規模災害発生時に対応するための最新式消防自動車が名張消防署に導入され、3月19日名張市消防本部で署員向けの取り扱い説明会が開催された。
全長7・2メートル、全幅2・33メートル、高さ3・05メートル、総排気量5120リットルで水槽には1500gの水と原液槽には500リットルの消火剤が積める。購入金額は約6400万円。
説明会の試運転時には消防ホースから消火剤の白い泡が勢いよく放出された。油火災など化学工場火災発生時に威力を発揮することが期待される。集まった10数名の署員は、火災発生時において迅速かつ的確に操作し消火活動ができるようにと真剣に説明を聞いていた。

 


薦原シンボルマーク誕生

昨年11月、子どもたちが地域に愛着を感じ、未来の地域づくりの主役にとの思いから、薦原小学校(林辰久校長)では薦原のシンボルマークを作ろうと、全校生徒101人が図工の授業で取り組みを始めた。児童一人ひとりが薦原のイメージを膨らませて考えるのを、地元で活躍する薦原小出身のデザイナー今坂友哉さん(27)がサポート、シンボルマークを完成させた。デザインを考える時、子どもたちは薦原のイメージとして、学校の環境教育として学んでいる同地域で生息する絶滅危惧種の「ギフチョウ」や、自然豊かな地域から「桜」「山」「川」などが多くあった。今坂さんはこうした子どもたちの思いを大切にしながら、友達同士、人と人の繋がり合う姿をピンク色の桜の花で表し、山や川を青い4本線で中央に、薦原のアルファベットの頭文字Kはギフチョウをモチーフにして作り上げた。
3月16日、完成したシンボルデザインを初めて目にした児童たちは、歓声をあげ、出来上がりに満足顔であった。児童代表で挨拶をした6年生の友定渉磨さんと福地洛朗さんは「この素敵なシンボルマークを見て、もっと自然を大切にしようと思う人が増えたらいいな、卒業前にいい思い出になった」と話した。発表に立ち会った薦原地域づくり委員会の古谷久人会長(70)は、「すばらしいマーク。皆さんが薦原のことをいろいろ考えてくれ、嬉しい。これからこのマークをいろんな行事で使わせてもらう」と笑顔で話していた。

 


やなせ宿で国登録有形文化財「建造物」のパネル展

初瀬街道沿いには歴史的に貴重な建造物が数多くあるが、国登録有形文化財「建造物」のパネル展が旧細川邸やなせ宿中蔵(名張市新町)で3月14日から開催される。
われわれの周りにある貴重な文化的建造物を守り、その外観を変えず地域の資源として守り活用していく制度が「文化財登録制度」であるが、今回は名張市にある国登録文化財12か所をパネル展示し、今後のまちづくりや観光などに活用してもらうことを期待しての開催。
パネル展示建造物は山口家住宅・梅田家住宅・小川家住宅・中井家住宅・川地写真館・岡村家住宅・保田家住宅・貝増家住宅・大和屋店舗・木屋正酒造店舗・山中家住宅・旧細川家住宅。
展示期間は4月18日まで。午前9時から午後5時。月曜休館。入場無料。
写真は文化財建造物のひとつ梅田家住宅。

 


名張市役所に授乳室・若い母親の声がきっかけ

「市役所に行っても授乳する場所がない」亀井利克名張市長が行政懇談会の席上、若い母親の願いを聞いたのがきっかけとなり、今回の設置に至ったもので、「みえ森と緑の県民税市町村交付金」を活用、約156万円かけてできたものである。
この授乳室は、市役所1階大会議室前にあり、2人掛けのソファーとテーブル、子ども用スツールが置かれ、面積は3・7平米。三重県材を多く使用し、緑を基調として室内は木の香りを感じながら、ゆったりとした気分で利用できる。また、天井はなく、明るく開放的。入り口も段差を無くしベビーカーが通れるように配慮されている。
「今、丁度確定申告の時期であるが、親子で市役所に来ていただきやすくなるのでは」と担当者は利用を呼びかけている。

 


名張市桔梗が丘南小卒業生にサプライズ

新型コロナ感染拡大防止のため、学校行事も例年とは様変わりしている。名張市立桔梗が丘南小学校(216人・稲森理伸校長)では、「6年生を送る会」は例年なら6年生の前で、各学年の児童が出し物をし、楽しんでもらったり感謝の気持ちを伝えたりしている。また、保護者や地域住民も観覧し、会場を盛り上げている。
しかし今年は、会場に入るのは6年生と発表学年だけ。これでは少し寂しい、何か他に方法は……と考えたのは、地域に住む学校ボランティア。代表の出井恵子さんら3人の発案で、区長・自治会長・民生児童委員・地域コーラスなど66人が同校卒業生の歌手平井堅さん(49)作詞作曲の「桔梗が丘」の歌詞を1人1文字ずつ折り紙に書き、出井さんらは書いた歌詞を回収し、模造紙に貼り付けた。放課後6年生に見つからないようにと模造紙を体育館の壁面に掲示し、平井堅さんの母・佐和子さん(79)は卒業生36人1人1人の似顔絵を描いた。それらは会場壁面に飾られ、例年にはないサプライズな演出で「送る会」の雰囲気を盛り上げる事になった。
「6年生を送る会」当日の22日、1年から5年までの児童はマスクをして、ソーシャルディスタンスを保ちながら各学年趣向を凝らした出し物で、6年生に感謝と祝いの気持ちを伝えた。送る会の最後に稲森理伸校長から、平井堅さんのお母さんからいただいた似顔絵や地域の人が作ってくれた模造紙の歌詞の話を聞いた児童からは歓声が上がった。その1人林田理紗さん(12)は、「地域の人が自分たちのために歌詞を書いてくれたのが嬉しい。似顔絵はとっても似ていてびっくりした」と喜んだ。
なお、これらの作品は送る会終了後、桔梗が丘市民センターに展示された。

 


いざという時に迅速円滑に支援を

名張市社会福祉協議会は名張ライオンズクラブ(名張LC)と「自然災害時における災害ボランティアセンター支援に関する協定」を締結し、2月17日、名張市総合福祉センターふれあいにおいて調印式が行われた。
名張LCは、自然災害発生時に市内の被災場所に対し迅速かつ円滑に支援を行うことを昨年の創設45周年総会において決定していたが、昨年8月23日に、ライオンズクラブ国際協会一般社団法人日本ライオンズクラブが全国社会福祉協議会と同協定を締結したのを受け、今回の協定締結となった。
現在、名張LCの会員は39名。建築関係や食料品関係など幅広い業種の会員がいるため、災害ボランティアセンターへの必要な人的支援や物的支援などがスムーズに行える。
名張LC田合豪会長は「全国各地で発生している自然災害に対し、今までも支援を行ってきた。三重県で初めてとなる名張市社会福祉協議会と協定締結することにより、地元名張で災害が発生した時は、車の提供や物資の配給などすばやく対応させていただけると思う」また、名張市社協の奥村和子会長は「大変ありがたい」と感謝の言葉を述べた。


「元気で笑顔弁当」3月販売

家庭科や食育で学んだことを生かして地域の人が元気になるような弁当を考えようと、名張市立つつじが丘小学校(上谷典秀校長)の6年生が2月4日、アイデア弁当の発表会を行った。中学校になると弁当給食のため、毎年6年生は家庭科で「弁当つくり」の調理実習を行っている。しかし、今年は実習ができないため、それに代わるものとして、家庭科担当西山節子教諭と北中一枝栄養教諭が子どもたちが日ごろ世話になっている地域の人への感謝を込め、「コロナ禍でも地域の皆さんが元気で笑顔になるような栄養のバランスの取れた弁当を考案して、地域の皆さんに食べてもらおう」と企画。その名も「コロナに負けずに元気で笑顔になろうプロジェクト」。地域の人に弁当を食べてもらうために、地元スーパーヤオヒコ名張店の協力を得て実現することになった。
1月20日、ヤオヒコ惣菜部の上田桂市さんから、つつじが丘小学校6年110人に、弁当を商品にするために、「栄養バランスや原価、食材、特色などを考えることが大切である」ことなどを教わり、1人1人がオリジナリティあふれる弁当を考案した。
この日は、各学級で選ばれた15人が、地元のまちづくり協議会会長を始め、地域の役員や上田さんらを来賓に迎えて、弁当の材料や出来上がり図を示しながら、同級生に発表。名張産のブロッコリーやいちご、牛肉を使ったり、ひやわんごはんや免疫力のつく弁当など工夫を凝らしたユニークでオリジナリティあふれるものばかりであった。
この日発表をした来住南碧惟(くすなあおい・12)君は「たまごやカツそして地元産の野菜などをパンで挟んだサンドウィッチで、ボリューム満点で食べやすく、免疫力もあがる。食べると皆笑顔になるようにスマイル弁当と名付けた。お母さんからも少しアドバイスをもらったが、選ばれたら嬉しい」と話していた。
ヤオヒコでは今後、発表の15点の中から1点を商品化し、3月1日から10日までの間、毎日10食程度、名張店で販売。弁当のラベルのデザインも児童が考案し、元気で笑顔になるようなメッセージを添える。また6年生全員の弁当のアイデアも店内で掲示する予定。


ご存知ですか?「スクエアステップ」

いつ収束するかも分からないコロナ禍時代、自粛ストレスや認知症のリスクを抱えている高齢者は多い。しかし、そうした心配をしている人にぜひお勧めしたいのが「スクエアステップ」である。
これは、一辺25センチの正方形を横4個、縦10個の計40個並べたマット上で足ふみ(ステップ)をする運動で、特に高齢者の転倒防止や認知予防などに効果があるとされており、名張市でもいくつかの市民センター等で行われている。
百合が丘ふれあいサロン「ゆこゆこ」では、2016年から行われ、当初は市の社会福祉協議会から指導員が来ていたが、今は地元の廣瀬幸子さん(69)がリーダーとなって指導に当たっている。毎週月曜の10時から1時間、参加者は地元の高齢者であるが、他地区からの参加もある。新型コロナウイルス感染防止のため、入室前の検温、手指の消毒、マスク着用、室内換気を徹底し、準備運動を始める。体が温まったところで、ステップ開始。最初は簡単なステップをしながら、足し算、引き算を。以前は大きな声も出していたが、今は小声で。小学生程度の計算もステップをしながらではなかなか答えが出てこない。以前は10マス終えたら先の人とハイタッチをしていたが、今は一人万歳。右足スタートの次は左足スタート。徐々にステップが複雑になってくる。大きく手を振り、足を挙げリズミカルにと思うが、うまくいかない。途中で立ち止まる人、間違ったままやり過ごす人、でもそれを責める人はいない。全員が間違わないという完璧を求めない。それより目と耳と頭と足と、全身の機能を総動員して、右左右左…。最後に笑顔になれればそれでよし。
「ゆこゆこ」で開設当初より参加している森川三男さん(93)は、「これをしているから93歳になってもボケないでいられる。そして、毎週皆さんと顔を合わせることができて嬉しい。これからも続けていきたい」また、世話役の斎藤公太郎さん(80)も「もうすぐ81歳になるが、これはボケ防止に一番です。そして楽しい。もっともっと仲間が増えればいいのに」と笑顔で話していた。
【メモ】スクエアステップは、2000年に大藏倫博筑波大学教授らにより考案されたエクササイズで「歩く脳トレ」。高齢者だけでなく小中学生の体力つくりにも活用されている。今年は中止になったが、毎年名張市社会福祉協議会では講習会を開催している。


快挙!珠算十段合格

「念願の十段に合格できてとても嬉しいです。将来は、計算を活かせるような職業に就きたいです」20日、第400回全国珠算教育連盟主催段位珠算検定で最高位の十段に合格した赤目中2年の八木継玄(つぐはる)君(14歳)が、指導者の竹島史雄さんといっしょに亀井利克名張市長を表敬訪問をした。
計算が苦手だったので、何とかしたいと思い、小学校3年生からそろばんを習い始めた八木君は、「持ち前の根気強さで練習を重ね、見る見るうちに上達していった」とは、指導にあたる竹島さんの弁。昨年1月に九段を取得してから5度目の挑戦での念願達成である。
コロナ禍の中、昨年は珠算教室も休校を余儀なくされたこともあったが、竹島さんは自身がモデルとなって練習動画を作成したり、ZOOMを使ってのONLINE授業を行ったり、工夫を重ねながら、「学びを止めないとの思いで指導を続けた」と言う。八木君も、こうした動画やONLINEを活用しながら練習を重ねた。
昨年11月に行われた段位珠算検定には、全国から9千270名の参加があり、十段合格は全国で12名、三重県では八木君だけである。必須種目は乗算、除算、見取算の3種目、選択種目の4種目から伝票算、暗算、開法の3種目に挑戦し、各種目300点満点中280以上が必要な十段に、満点2種目を含め、全てで280点以上を獲得し、見事十段に合格した。
「そろばんが厭になった事はあったが、やめたいと思った事はない」「難しい問題に挑戦してできた時は、とても嬉しい」「違う珠算検定もあるのでそれにも挑戦していきたい」と語る。現在も、珠算教室や自宅で週5日は2時間は練習を続けているという八木君について、竹島さんは「練習熱心だし、集中力は特に優れている」と教え子の快挙に喜びを隠せない表情であった。
また、検定同様に実際に伝票算をやっている様子を見た亀井市長は、伝票を繰る指の動きや計算の速さに驚きながら。「これからもがんばってください」と激励の言葉を贈った。


「夢はプロ選手になること」スケボー少年・全国大会へ

3月に千葉県で開催される「FLAKECUP 2020-2021」チャンピオンシップ大会に出場する名張市立蔵持小学校6年瀧永遥句(はるく)君(11歳)が12日、亀井利克名張市長を表敬訪問した。瀧永君は、昨年11月に行われた鵠沼(神奈川県)大会スーパーキッズクラスで優勝し、今回は招待選手として出場。小学校2年の時スケートボードに出会い、面白そうだと3年から本格的に練習を始めた。今は平日には3時間、土日には5・6時間、コーチの指導者の下で練習をしている。将来の夢は「プロ選手になること」。また今大会の目標は「順位は特に気にしないが、ベストを尽くし、自分の技が美しくできること」と言う。
亀井市長から激励の言葉が贈られ、「がんばります。」と元気よく答えた。
なお、大会は当初、1月16日開催の予定であったが、千葉県に緊急事態宣言が出たため、3月13日に延期になった。


「社会を明るくする運動」作文全国表彰・名張中の永野さん

名張市立名張中学校2年の永野由華さん(14)に1月8日、法務省主催「第70回社会を明るくする運動」作文コンテストの最高賞である全国中学校長会会長賞が贈られた。
「社会を明るくする運動」は、犯罪や非行を防止し、立ち直りを支え、安全で安心な明るい社会を構築する運動であり、更生保護の理解を深める一つとして、毎年全国の小中学生から作文を募集している。
永野さんは、父親が子どものころ、問題行動を起こしていた同級生が親族の愛情で更生した話を聞いたことや自分が小学生の時、電車で出会った「見た目に怖そうな顔をした男の人」が泣きやまない子どもに優しく声をかける様子を見た体験を思い出し、家族や周囲の人からの愛情の大切さに気づき、自分も「愛情を知った大人になる」というテーマの作文を書いた。
倉谷浩一津保護観察所長から表彰状とトロフィーを受け取った永野さんは「大変嬉しいです。これからも愛情をもって人と接していきたい」と笑顔で語った。なお、中学生の部の県内における全国表彰は12年ぶりであり、名張市では初めてである。


「名張農業積極応援のお店」認定

野菜や果物の産地直売施設「とれたて名張交流館」(通称とれなば・名張市希央台2)では、新型コロナ感染拡大に伴う外出自粛要請等により、地元農産物の需要が減少している飲食店や農業経営者を応援しようと、「名張農業積極応援のお店」認定事業を開始した。
これは、「とれなば」で地元農産物を購入し、自分の店で客に料理として提供している飲食店を「名張農業積極応援のお店」として、名張市経済好循環推進協議会長(亀井利克市長)が認定し、その経営姿勢を広く市民や「とれなば」に野菜や果物、総菜などを出品している近郊農家の会員(約250人)にアピールするとともに、認定飲食店数の増加を図ることをねらいとしている。
また、その飲食店を利用した人には、「とれなば」での購入割引券がもらえ、「とれなば」の利用者増加とともに、生産者、飲食店、消費者のそれぞれにメリットがあり、名張市の経済が好循環する試金石として期待される。
認定式は、12月23日「とれなば」で行われ、名張市経済好循環推進協議会運営委員長・杉本一徳氏より飲食店代表 「日本料理 和Ann あん藤」の安藤弘和さんに認定書と認定ステッカーが手渡された。
認定を受けた安藤さんは「とれなばの地元産の野菜は、安価でおいしく安全である。これからも地元野菜でお客さんに喜んでいただける料理を作って行きたい」と話した。
なお、今回認定された飲食店は現在9店であるが、今後認定を希望する飲食店は、「とれたて名張交流館」(電話62・1755)で受付を行う。
「名張農業積極応援のお店」認定店舗
レストランアミティエ、焼肉レストラン奥田、古書からすうり、古民家cafeこのは、名張和心、ゆとり、room、若菜、日本料理 和Annあん藤


「城下町ホテル」開業

伊賀市内の古民家を改造した「城下町ホテル」がこのほど開業。営業の合間を縫って内覧会が開かれたのでのぞいて見た。この日、見学できたのは2棟。1つは上野相生町にある旧旅館でフロントとレストランを備えた「KANMURI」棟、もう1つは上野農人町の旧町家を改修した「KOURAI」棟。
前者は江戸末期の生薬問屋で、明治になって料亭に改築されたもの。改修中の7月に取材したが、この時はまだフロントはできていなかった。門を入ると盛時をしのばせる庭もあったが、当時は荒れたまま。今回は整備され、きれいに生まれ変わった。その横にフロントの1室。3棟目はまだ改造中だが、ここが城下町ホテル全体の司令塔になるのだ。伊賀市役所・空き家対策室主査の森下英樹さん(42)に、オープン後の予約状況を聞いてみる。「コロナ禍の中で開業したので、お客様の申し込みがあるのか心配でした。最悪3割くらいかと予想したのですが、8割も予約いただいてほっとしています。もっともこれからどうなるかわかりませんが」
一般客が入れる1階レストランも見せてもらう。部屋は2間。10畳にはテーブルが3つ、13畳にはテーブルが4つ。テーブルとテーブルの間隔はかなり離れている。感染予防の対策もしっかりとられているようだ。
前回工事中で入れなかった「KOURAI」棟にも行ってみる。旧広部邸で、かつては手広く金物を扱っていた典型的町家だ。通りに面した組みひも店の奥にある。入るとすぐ左に部屋。床の間がある。見ると掛け軸が3幅。いずれも「呉春」の落款(らっかん)がある。えっ、とびっくりする。呉春は江戸中期の画家で俳人。与謝蕪村、丸山応挙の画風を継いだ京都画壇・四条派の始祖である。そんな絵が部屋に無造作にかけてあるのだ。「この絵どこにあったの。蔵かな」と声がする。見ると女性が2人。床の間の柱を指さしながら「この落書き、いとこが書いたものやわ」と話している。推察するに、この家のお孫さんらしい。かつて住んだ家を見るために、東京方面から駆け付けたのだ。それにしても呉春の絵が3枚も掛けてある床の間なんてぜいたくそのもの。裕福な商人はこんな絵を掛けて楽しんでいたのか。まったくうらやましい。こんな部屋なら私も一度は泊まってみたい。
土蔵2つを改修した部屋ものぞく。上を見ると大きな梁(はり)がむき出し。下にはきれいなベッド。けっこう落ち着けそうな空間である。人気があるのがよく分かる。もう1棟も早く完成させてほしいものだ。(小谷虎彦)